バイクのエンジンオイルいろいろ

しばらく電動ばかり乗っていてその界隈から離れていたんですが、また4stバイク乗ることになったのでちょっと調べ物。

目当てのオイル粘度は10W50相当で、とりあえずAZのオイルから選ぶのでいいかーと。昔見た時は随分安かったはずなんですが、今ではそれほどでも?

AZのオイルはどう選んだらいいのか、その辺りの情報が希薄なのでちょっと表を作ってみたりしました。

AZ以外のオイルについては、こんな感じ。

  • Sunoco: 昔、6Rの時にこだわってた時に使ってた比較的安くて良かったオイル。ノンポリマーが売り。車には同メーカーの別シリーズを使ってる。
  • Motorex:TE250iのギアオイルの指定だったやつ。
  • LIQUIMOLY: バイクの純正指定品、個人的に手の届かないお値段。
  • Motul: 比較用。まず自分で買う事はない。

APIがグレーなのは「相当」で認証取ってないから。一応JASOの取得の時にAPIグレードの試験もするらしい?んでJASO取ってたらそれなりには。

AZ MES-003に至ってはJASOの認証すら取ってなくて「相当品」。もうAZの言いなりになるしかない感じ。

AZオイルのラインナップ

AZは積極的に自社のオイルを説明しないっぽいし、名称も型番だけでその採番ルールも不明でとてもわかりにくい。

表にまとめてみると、まぁ、ベースオイルのと価格の関係を見れば少し理解やしやすくなります。ただ、それが性能として良いか悪いかは別の話。昔、「栄養ドリンクの値段は効果に応じてではなく材料費に応じて決まるんだ!」ってハナシ聞いたけどそれに近いかんじ。

んで、オフロードバイク用途だからAZの言いなりになるならばMES-003が最適となる。けどなんやねんこれ。これだけJASOなし、つまりは未認証オイル。まぁ、オフロードバイクユーザーのために作ったけど、ニッチすぎて数売れないから認証とる費用がペイできないなんて可能性もなきにしもあらず。

しかし、それでもさらに不穏なのがVI(Velocity Index)値がやけに高い。300VみたいにEsterじゃぶじゃぶ使ってるならまだしも、そうでもないのにVI高いとなると、安いオイルあるあるなポリマー増し増し(=オイル寿命短い)なんじゃね?って疑ってしまう。

そして用途から「高速」「長距離」「サーキット」が消えて「街乗り」が追加されているのもすっごい不穏。AZの考える「オフロード・エンデューロ」ってなんやねん?と。

ん〜やっぱりRedfoxに戻るか、MEC-019あたりが無難なんかなぁ・・・と言う結論に至る。

しかしオイルの価格上がったねぇ。昔の感覚だと「¥1,000/L超えたら高級オイル」って認識だったけど、今時¥1,000/L以下って激安品しかないっぽい。

余談:Motorex Top Speed

日本の輸入元のページ:https://www.daytona.co.jp/products/detail/97801/

Motorex本社のページ:https://motorex.com/en-us/top-speed-4t-sae-15w50-ma2–54802

Motorex Australiaのページ:https://www.motorexoil.com.au/product/top-speed-4t-15w50/

輸入元の紹介見ると「鉱物油」で「100%化学合成より分子の粒は大きいのでモレ、ニジミも心配なく」らしい。ちなみに彼らの言うMC製法とは、要は水素化生成処理されたVHVIらしい。

本社のページも “With this MC (Molecular Converted) technology high-quality base oils”となってるんだけど、オーストラリアのページでは “with PAO and Ester” って書かれてる。はて?

カテゴリー: 未分類 | タグ: | コメントする

マダニと皮膚科

少し前の話ですが、やられました。

フェリーの寝台にてやられた模様

最初に気づいたのは北海道行きのフェリーに乗り込んで一泊した翌朝。軽い痛みを感じて何かな?と、朝風呂の時に見たら脇のところに1mmにも満たない小さな突起物があるのを見つける。

突起の周りの皮膚が黒ずんでいて、見た目はさながら「小さな乳首」。いやいやいや、乳首はないわーと。多分イボなんじゃないかなーと思いつつ帰ったら皮膚科行ってとってもらおう・・・と思っていたら、連休の旅行中にみるみる巨大化。

こんなに早く成長するイボなんて知らんぞ・・・え?もしかしてコレが皮膚癌?とかガクブルしながらも癌なら境目が曖昧で不定形なのが特徴らしーんでどうも違う。でもほくろみたいに、根本からなんか短い毛が生えてるし・・・とか思っている間にも大きくなり続けて、資料でよく見たことのある姿に・・・。

「あ、マダニだ・・・」

10mmくらいあって結構でかくなってました。毛のように見えたのはマダニの足、これ皮膚科で切ってもらわないとアカンやつ。

一応、注意喚起的にフェリー会社に連絡しようかとも思ったけど、メールかWebフォーム探すも窓口がさっぱりわからない。電話番号は「予約受付専用」ってなってるし、正直、注意喚起のためだけにそれ以上の苦労するつもりもなく放置。

電車のシートに南京虫がいたとか話題になってますが、フェリーの寝台も油断ならない様です。

皮膚科探し

前に粉瘤の手術で行ったことある皮膚科は、少し遠いのと予約必須になったようで、できるだけ早く処置したいので他を探す。最近行った近くの皮膚科は、薬出すだけで手術とかちょっと無理そう、あと共⚪︎党系のビラがいっぱい貼ってあってちょっと怖い。そんなわけで新規開拓。

で、皮膚科を探すんですが、皮膚科の客層ってちょっとアレな感じがするんですよ。うちの住んでる地域だけかもしれんけど、Googleマップの評価が両極端な評価ばかりでちっとも当てにならん感じ。しかもアレな客を相手し続けたせいか、病院の方も予約以外お断りとか変にルールが厳しいところが多い。

予約なしで受診可能&手術対応OK(形成外科ならなおよし)なところ・・・という条件で探すと、割と狭き門ながらなんとか一件みつけて受診。

予約優先なんで、9時に行って診察が12時前になるも、その日のうちに切ってもらえました。一旦家に帰って診察時間が近づいてきたら電話もらって行ったんで、特に苦にもならず。

Googleマップの評価は2とかだったんですが、まぁ、普通でした。いきなり注意事項と誓約書渡されたのはビビったけど、内容は「次回診察の時期は医師の指定に従うこと」って割と当たり前のことが書いてあって、色々苦労しているんだ・・・と察する。

とりあえず、高熱とかなかったんで感染症は大丈夫でした。抜糸の時に病院へ行ったら、切除片の生理検査結果を教えてくれて、結構ちゃんとした皮膚科なんだ・・・と感心したり。検査結果によると周辺組織が壊死してたそうで、切らずにマダニを取る方法が色々ネットに上がってますが、何をどう頑張っても切らないとダメなパターンだったっぽいです。

カテゴリー: 未分類 | コメントする

UltraBee+TC1000

諸般の事情?によりTorp TC1000 Controllerを導入しました。Controllerとはなんぞや?というとMotor Controler。エンジン車でいうキャブみたいなもんですかね?

ストックのバッテリーとモーターで、19kWまで出力が上げられるという触れ込みですが、実際に上げてみた方のお話だと、35℃の真夏で10分もすると加熱保護が働いて保護モードに入りゆるゆるとしか走らなくなるとか。このクラスの電動バイクの出力上限が12.5kWあたりなのは、空冷の限界なのかもしれません。

で、このコントローラー、色々な設定ができるのはいいんですがまともなプリセット情報が無いんです。買って、自動キャリブレーションして、とりえず走るんですがなんだこりゃ?なパフォーマンスしか出ない。

そんなわけで、設定の方向性としては最大出力はあんまり上げずに、それ以外のフィーリングに関して設定していきたいと思います。

TC1000の設定値について

スマホアプリでBluetoothから接続して設定を変えられます。細かい説明は割愛して、それぞれの設定画面の設定値についてわかる範囲で解説していきます。

出力関係

とりあえずBattery:の設定をStockにしとけば、ぶっ壊す恐れは無さげ。

BatteryCurrentにより最大出力が決まります。トルクとかとは別で、単純に最高速度の伸びだと思っていいです。

そして、MotorCurrentでトルク感というか回転の立ち上がりの鋭さが決まります。最大の800Aにしとくと実質無制限ですが、それはそれでトルクがありすぎてオフロードではタイヤが空転しやすく、ちょっとだけ制限かける感じの方が良いです。700Aとか600Aとかにすると明らかにトルクが絞られてちょっと物足りない感じでした。

画面の上部タブからわかる様に、Sport/Eco/Dairyのそれぞれのモードごとに設定が可能で、SportsとDairyに晴れマップ・雨マップ的な設定を割り当てることができます。

あとまだ未検証ですが、Ecoモードの設定いじれば電池残量20%切った時の、強烈なEcoモードの制限を緩和することもできるかもしれません。ただあんまりやりすぎるとバッテリーにダメージ入る可能性あるんでほどほどに。(残量の少ないバッテリーから無理やり電力を引き出すことになるんで)

スロットル

これが今回のネタの本題。出力設定はあくまで「最大出力」の設定なんで、実際の操作フィーリングはこっちが大きく影響します。

初期設定ではむっちゃソフトというか物足りなさすぎる感じです。Throttle responseがSmooth最大になってて、操作に対してかなーりダルな感じ。

で、かと言ってAggressiveMaxに振るとえらいことになります。そもそもモーターはICEよりレスポンスがかなり良いので、すこし訛らせてようやくニンゲンが扱える代物になる感じ。

そんなわけで、ふつうはThrottle curveとThrottle responseを組み合わせて調整すると思うんですが、実はもう一つパラメーターがあります。

これはThrottle carlibrationの設定で、普通はアプリの指示に従って初回のセットアップで、自動的にキャリブレーションされた値が設定され、本来はmin:0.6Vでmax:2.98Vぐらいになっているはずです。

UltraBeeの電子スロットルは、全閉0Vからじわじわ開けていくと、いきなり0.6Vに跳ね上がってから緩やかに全開時の3Vの向かって電圧が上がっていきます。

普通に自動キャリブレーションすると、0.6Vを0Vと読み替えて「とても滑らかな」特性にしてくれます。

いやね、でも滑らかすぎるというか、アクセル開け始めの立ち上がりがマイルドすぎ。これでどうやってフロントアップとかするんだ?って感じ。

そこで、Throttle calibrationのmin値を、0.6Vではなくそれより低い電圧を設定します。すると、アクセルの開け初めで0.6Vに跳ね上がった時、コントローラーはそこを起点に0%からじわじわ出力を上げるのではなく、いきなり5%とか10%のモーター出力を出してくれる様になります。こっちのほうがしっくりくる。

要はminの電圧を0.6Vから下げれば下げるほど、開け始めのパワーが増えます。ただあまり下げすぎて0Vって設定すると、設定アプリをBluetoothで繋ぐたびにキャリブレーションがおかしいってWarningがでて操作ができなくなったりします。(アプリ繋がなかれば問題なし)

これっていわゆる「ドンツキ」なんですが、電動の場合はドンツキを理想的に完全に無くしてしまうことも出来る一方で、全くドンツキのないレスポンス特性というのは違和感しかなかったりするわけで。

そういうこともあり、純正の電子スロットルは滑らかに0~3Vを変化するのではなく、0V~0.6V~3Vという挙動になっているのかもしれません。純正の「違和感なく操作できる」というのは、相当にスロットルフィーリングを練り込んでいたであろうことが、実際に自分でやってみて分かりました。

このあたり、経験の浅いメーカーの中華EVバイクだとかなり雑なんですよね。カタログスペックではわからない領域。そういうあたりもSur-ronは割としっかり作り込んでいる様に思います。

カテゴリー: 未分類 | タグ: , | コメントする

MSX回顧録

某つぶやきでちょっと話題を見たので思い出し。

過去、MSXユーザーでしたが、うちにとっては単純に「性能のわりに安かったパソコン」でした。その縁で続いてる人達はとても大切には思うんですけれど、MSX自体にはそう強い思い入れはなかったりします。

MSXの盛衰

MSX1については、今では「当時のありもの技術の寄せ集め、技術的な価値はない」なんてことが言われたりする様ですが、それはそれで、当時の技術トレンドとニーズにうまくマッチしていたんだと思います。

当時の世間では、MSXとはパソコンというより「キーボードのついたちょっと高級?なゲーム機」という認識だったと思います。登場時期もファミコンと同時期(1983)でしたし。

華はMSX2までかなぁ・・・と。2+になってハードメーカーは極端に減り「何が」というと色々要因はあると思いますが、この頃にはすでに衰退が始まっていたと思います。

感覚的にはMSX1からMSX2+まですごく長い時間がかかった様に思うのですが、今調べるとたった5年なんですよね。いやまぁ、5年というと長いのかもしれませんが、それほどに当時は濃密な時期だった様に思います。

ホームコンピューター

当時、MSX界隈の有識者?というかMSXマガジン界隈では、しきりに「ホームコンピューター」という思想が語られていた様に思います。

当時すでに「パーソナルコンピューター」という言葉はありましたが「パーソナル=一人一人の為の」という意味はあくまで理想論で、当時はまだ大型コンピューターに対する「マイコン(マイクロコンピューター)」という言葉の置き換えでしかなかった様に思います。

当時、基本的にはコンピューターはまだまだ「一部の特殊な業務のためのもの」で、それが「一般の人にも買える価格になった」ことにより、用途を模索している最中でした。なので、コンピューターゲームのプラットフォームというのは一つのキラーアプリであり、自分でプログラムをしてコンピューターそのものを趣味的に使うのは、メーカーが広告に力を入れていたこともあって世間には知られているものの、実際にその様に使う人は少数派でしたね。

そんな状況下で、インターネットはおろかLANすらごくごく一部にしか知られてなかった時代に、ホームコンピューターと言う「情報端末が一家に一台必要になるはずだ」というのは、まぁまぁ先進的な思想だったと思います。余談ですがキャプテンシステムというちょっと残念なホームコンピューターもあったなぁ・・・とか思い出した。

なんてこと思ってたら「ホームコンピューター」という言葉はMSXに限らず、わりと一般的な言葉だった様です

ホームコンピューターの衰退

一番の失敗は「ビジネス」「ホーム」を分けたことなんじゃないかな・・・と。ビジネス用途のほうが必須用途として立ち上がるにつれ、家でもそれでいいやん、ってなったあたりがホームコンピューター衰退の要因かと。

そんなことを思ってたら、上記のホームコンピューターのWikiにも、IBM/PC互換機が家庭で利用されるにつれ淘汰された、って書いてありますね。英語版のリンクなのは、日本語版Wikiだと「ホビーコンピューター」に飛ばされて、内容もちょっと主観的すぎて、もうちょっと客観的に俯瞰した情報がほしかったんで。

私個人としては、ビジネス用途以外については、もっと個人向けに個人のための本来の意味での「パーソナルコンピューター」として発展していくだろう・・・と思ってました。家にパソコンはあるけどリビングにあって家族で共有で使ってる・・・なんて話を聞くたびに、それはんんか違うだろう・・・と感覚的に思っていました。

本当の個人のための情報端末としての「パーソナルコンピューター」は、通称パソコンを飛び越してスマートフォンによって実現しちゃったなぁ・・・なんて思ってます。

カテゴリー: 未分類 | タグ: | 2件のコメント