Sur-ronのバッテリーについて

純正のバッテリーが60V/32Ahに対して、いくつかの大容量バッテリーがアフターマーケットで出てるのでちょっと調べてみました。

ラミネートセル?

オーストラリアのショップ?メーカー?から60V/52Ahという、ほぼ2倍近い容量のものが出ています。詳細を見たら、円筒形セルではなくラミネートセルを使用して充填効率をあげたとか。

ユニットの外側は金属のシェルを使用してるので大丈夫!って書いてあるんですが、中身どうなんだろう?

これだけ大型のセルになると、ガワだけ頑丈に作っても、衝撃を受けたときに中のセルが自重で潰し合う可能性があるんですよね。内部に個々のセルを支える構造材があれば良いんだけど。

そんなわけで色々調べてたら、製造過程(ハンドメイド?)の動画が見つかりました。


ダメじゃん。ケースにラミネートセル突っ込んだだけやん。激しく転倒したり、ジャンプ着地の衝撃で大丈夫なんかこれ…。

隙間をレジンで埋めてるみたいで、上手く密閉された圧力(負圧)が働けばわりと衝撃に耐えられそうだけど、実施の所どうなんだろう?

純正バッテリーの中身

じゃぁ、純正はどうしてるんだろう?と思って探してみたらこんな感じ。

https://www.electricbike.com/sur-ron/
https://lunacycle.com/sur-ron-60v-32ah-spare-battery/

セル1本1本を樹脂製のスペーサーで支えつつ、セル集合体とケースの隙間にも緩衝用パッドを配置してます。体積当たりの充填効率は下がりますが、安全性を考えればさすがの設計。

円筒形セルの大容量バッテリーも有るよ

因みに、ラミネートセルではなく円筒形セルを用いた大容量バッテリーの画像もありました。

一応、セル1本1本を支えるスペーサーの存在を確認できますが、ハニカム配置にしてピッチが狭くなった分、ペラッペラの薄いスペーサー。

そりゃまぁケースへの充填効率はあがるけど、縦方向の衝撃が加わると、いちばん底にあるセルが自重で圧壊しない?

これも組立て後はレジンで隙間を埋めてる?埋めないと衝撃に弱くなるけど、埋めたら埋めたで隙間に入り込むレジンの量が多すぎて、重量が増えそう…。


結局

セルそのものの信頼性も気になるけど、リプレース用の大容量バッテリーは、そもそもバッテリーパックとしての設計にやや不安が。

そんなわけで、怪しいリプレースバッテリーに手を出すのはやめておこうと思います。

公道で乗るSur-ron(Light Bee L1e)

折角登録可能なモデル買ったので、保安部品付けてちょっと走ってみました。

結論から言うと、下駄バイクとしてのメリットは、

  • 車重が軽い(62kg)ので取り回しが良いのでむっちゃ楽。
  • フレームがしっかりしてるから、70km/hまで出しても不安もない。
  • モーターの加速もあり、ストップ&ゴーがスムーズ。

デメリットとしては、航続距離よりも充電方法。

国内外の原二種相当以下のミニバイクのほとんどに言えるのですが、充電ステーションへの対応が無い上に、付属の家庭用コンセントで使う充電器も急速充電の対応無し、というのがかなり痛いところ。

本当に「ちょっと行って帰ってくる」という用途にしか使えません。

航続距離

ちょっと幹線道路流したりしただけですが、残量ゲージ換算( 100%=1,800Wh)で1.8~2.1%/km(32~38Wh/km)くらい。max 50km前後?

ただ、安全マージンみて、移動範囲は片道15~20kmってとこですかね。

街中の平均移動速度が25km/hくらいとして、時間から換算して平均で875Wくらいの消費電力。ヘアドライヤーをガンガンまわしてるくらいの電力かな。

急速充電がない

使い切ってからの満充電までには3〜4時間掛かります。1時間充電しても30分くらいしか走れない。充電時間>>走行時間ってのがつらい。

スマホみたいに「1時間で8割充電」とかじゃ無いです。何故にそこまでゆっくり充電なのか…。

因みに、このあたりはホンダのPCX ELECTRICやE-Vinoも似たような状況で、容量の大小にかかわらず3〜4時間くらい掛かる模様。

充電ステーション対応が欲しい

軽2輪以上の中型の電動バイクは、4輪車用の急速充電ポートが付く方向みたいです。一方で、原二以下のミニバイクにとって、4輪車用の充電ポートはスペースの問題もあるし何より価格的にも厳しいでしょう。

ミニバイクこそ、容量アップの制限がキツいので、ミニバイク向けの充電規格を現行規格の下位互換で作って、充電ステーションを利用できるようにして欲しいところ。市街地への設置だけで良いから…。

しかし、そういった動き聞かないですね。ホンダなんかは「おうちでゆっくり(3〜4時間)充電、バッテリー交換式だからいっぱい買ってね」ってスタンス。バッテリー高ぇんだよ…。

チェーンコンバートキット、むっちゃ五月蠅いですw。 ジャーってわりと不快な音でw それでも排気音よりは静かなんでしょうけど。五月蠅いのは1次側のチェーンなので、出荷状態のベルトならもっと静かだと思います。

(出荷状態では、1次減速がベルトドライブ、2次減速がチェーンという構成。オフロード走行時はベルトに泥が詰まる可能性があるので、ウチは1次もチェーンに変えてます。)

あと、サーロンで信号待ちしてて気付いた事が、今時の信号待ちって条件が揃うと「無音」なんですね。だいたい、今時の車はアイドリングストップ付きかHVなんで、信号待ちでアイドリングしてる車両ってわりと少数派だったりします。

その他

夜中走ってみましたが、ライト(LED)は結構明るいし配光も悪くない。但しHi-Low切替えなし。

LED式のウインカーなんだけど、リレーもICリレー。カチカチ音がしないからウインカーが付いてるのかどうか分かりづらい。

サスの初動の動きはあんまり良くない模様。コース走ってるときの中程度以上の負荷はいなせるけど、公道の細かな凹凸は上手くいなせずゴリゴリ走る感あり。まぁ値段相応かな。


まぁ、航続距離や出先で充電できないのは、概ね分かっていたことですが、実際に公道走ってみると「今バッテリー終わったら充電できない!」って言うのは、予想以上に心理的プレッシャーが大きかったです。

やはり予定通り、トランポに積み込んで出先での散策用…という使い方がよさげ。歩くぐらいのスピードで狭い路地を散策するのには、自転車感覚で凄く良い。

ただ、どう考えても普通にエンジンの原付乗ってる人が、買い換えて使えるとは思えない感じ。それはサーロンに限らず、急速充電に対応してないすべてのミニバイクに共通して言えることなんですが。

電動バイクでびゅー(Sur-ron)

Sur-ron Light bee L1e

バイクも電化しました。2stでもなく4stでも無くモーターです。置き場所がちょっとまだ無いんで、とりあえず部屋の中に。

中華製です。でも中華と侮るなかれ。

オフロードの乗り物として楽しいーんです。オフロードを楽しむスポーツバイクとしてはしっかり作り込んであって、跳んだり跳ねたりしても撚れたりせず、しっかりと踏ん張るフレームとサス。それなのにとにかく軽い(車重62kg)。

カナダとアメリカでは2~3年前から販売されていて、日本に入ってくるようになったのが去年あたりから。今年に入ってエンデューロレースでよく見かけるようになり、成績もわりと上々…というか、ミニモトクラスではレシプロエンジン勢を差し置いて優勝したりとか。

販売店通じて、ちゃんと部品も取れますし、買ったときにパーツリストもくれます。部品の納期は1~2週間掛かりますが、その辺りは欧州メーカーの外車と一緒ですね。

注文入れて、2週間後に納車、その翌日にトライアルの大会で初乗り、さらに翌週と翌々週と連チャンでサーロンでエンデューロレース。慣しも練習もあったもんじゃ無くて、色々おかしいんですが楽しいです。

ざっくり仕様の比較

車種出力電池容量車重価格
Light bee X/L1e5kW1.8kWh58/62kg¥528k/566.5k
Husqvarna EE55kW0.9Wh?¥700k
PCXエレクトリック4.2kW2.6kWh144kg¥700k~800k
ベンリィ e: II4.2kW2.6kWh125kg??
C evolution(軽二輪)35kW12.5kW275kg¥1,590k
クロスカブ110(内燃)5.9kWn/a106kg¥341k

クロスカブ110並の出力ですが、下からの加速感・トルクはそれ以上。なにせ車体が軽い。電池の容量としては、レース極ふりと言うほど少なくも無く、今時の技術では妥当なところかと。

レースだと、上り坂でCRF110Fには勝てるけどCRF125Fにはちょっと負けるくらいの感じ。

競技車両として

一番気になるバッテリーは、スピード系のレースなら1時間、ハード系のエンデューロレースなら2時間持つみたいです。レースのリザルト見てる限りでは。

ちなみに、ウチが50分のクロスカントリーエンデューロ走りきって、バッテリー残量14%くらいでした。10%切るとモーター出力に制限かかるんで、1時間も正直厳しいところかも。

最高出力5kW(6.8PS)というと4st125ccよりだいぶ足りないですが、モーター特有のトルクと車体の軽さもあって、体感は同等+αです。

足回りは自転車用のサスを転用ですが、下手なオフロードバイクよりも良いのが入ってます。軽い車体も割としっかりと剛性感あって、変に撚れたりするような不安感もなし。

ただ、ホイールトラベルは200mmと少なめ。オフロードバイクのようなサスの使いかとはまた違う感じ。MTBに似た感じなんでしょうかね?

割とパワーのある電動MTBって感じでしょうか。某インプレから引用すると「自転車とバイクの間」という表現がぴったりだと思います。

アクセルのフィーリングも、停止状態から急に立ち上がるモーターのトルクを、上手く電子制御でぼかしていると思います。

スピードレースでは何も問題無いけれど、フロントアップで0速度からの急開だとトルクの立ち上がりがちょっと唐突感あります。

モーターとエンジンのトルク特性の違いなんでしょうね。エンジンとまったく同じにするのもどうかと思うし、人間側の慣れでなんとかなる範囲だと思います。

公道走行車両として

競技用モデルがLight bee X、その登録可能(原2種)モデルがLight bee L1eとのこと。ウチが買ったのはL1eなんでナンバー取れます。エンジン出力とバッテリー容量を絞った廉価版のLight bee S/L1j(原1種)もあります。

バッテリー容量については、PCXエレクトリックが車重144kgで2.6kWのバッテリーに対し、Light beeは車重62kgで1.8kWhなんで、今時の技術レベルからして決して少なくは無いと思います。因みに、バッテリーはパナソニックの車両用(NCA系っぽい)だそうです。

航続距離としては、仕様では100km@20km/hですが、実際の所は50~60kmぐらいとか。お買い物バイクとしては使えるけど、通勤バイクとしてはちょっと心許ない(バッテリーを会社に置けばいけるかも?)。ツーリングは以下略、って感じ。

ちなみに充電は専用の充電器(重量が2.6kgほど)が必要で、充電時間は3~4時間。出先でほいほいと充電は難しいです。

公道はあくまで「走れる」というオマケでですが、自転車のように軽い車体は気軽に出かけられます。

使い道

しばらくはレースやらコースで使って遊ぼうと思います。

飽きてきたら、近所のお買い物用バイクとして使いつつ、車に積んで旅用にしたいな…と。旅先で車から降ろして散策…とか。最初はクロスカブあたりで考えてたんですが車重100kgはやっぱり重いのと、意外と小さくないし>カブ。

車にサブバッテリーと100Vインバーター積んだから、乗り終わったらそのまま車の中で充電できるんでちょうど良いです。まぁ、ガソリンから作った電気なんで、ぜんぜんエコじゃないんですけどね。

電動バイクの今後

ヤマハやホンダも頑張ってるんですが、今の技術レベルでは「内燃機関バイクのスタイルそのままに置き換え」はまだまだ…というか当分は厳しいんじゃ無いかと思います。一方で、4輪のようにエンジン禁止にしたところで、125cc未満の小型バイクは価格的に絶滅してしまいそうです。

こういうワクワクするような製品が、すっかり日本メーカーから出なくなって寂しい限りです。何もかもデフレと失われた20年ですかねぇ…。