Hangzhou Qiulong TechnologyからSur-ronシリーズの2輪EVとしてUltraBeeが発表されました。UltraBeeといってもこっちでは無くてEVバイクのUltraBee。
![](https://www.caspernet.net/~wata/wp-content/plugins/lazy-load/images/1x1.trans.gif)
ウチが乗ってるのがLightBeeで、最上位モデルがStormBee、UltraBeeはその間に位置するモデルになります。
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ざっくりサイズ感はこんな感じ
車体 | Front size | Rear size | Wheel base | Weigt |
---|---|---|---|---|
LightBee | 70/100-19 | 70/100-19 | 1255mm | 59kg |
UltraBee | 80/100-19 | 90/90-19 | 1380mm | 85kg |
StormBee | 80/100-21 | 100/90-18 | 1430mm | 127kg |
もくじ
改めてLightBeeとは
海外では2018から販売を始めていて、もう5年目になります。その間に各所のマイナーアップデートが繰り返され、熟成が一段落付いた感があります。
前後19inchホイールで車重が約60kgとアホみたいに軽く、良い意味でMTBにモーターが付いたような感じでした。
最高出力は5kWしかないので、モトクロスのような全開走行だとかなりショボいけれど、エンデューロのようなアクセル開けたり閉めたりだと結構戦えます。
ただ、発売からだいぶ経ち、ライバルメーカーがどんどん出力やバッテリー容量を増やしていく中で、ちょっと仕様的に見劣りし始めていました。
そして第2弾はフルサイズStormBee
前21-inch/後18-inchと所謂オフ車のフルサイズ。出力は最大22kW。かなり前から発表されていて、2021には試乗車が国内に入ってきていたのですが、いつ発売開始されたのかしてないのか良く分からないまま仕様変更が入り2023から日本国内でも取扱い開始らしいです。
ただ、個人的にはあまり興味がわかなかったんですよね。あんまりDisり書き連ねても仕方ないんですが、やっぱりサイズ的にフルサイズのICEとバッティングしちゃうんですよね。すると、航続距離以外の部分のSpecもちょっと…ねぇ。
UltraBeeが出るよ
- LightBeeを踏襲した独特のデザイン
- 相変わらずの前後19インチホイールながら、車体サイズは背の高いセロー相当
- 車重は85kgと極端に軽いわけじゃ無いけど、同等ICEと比較して十分に軽い部類。
- 出力もピーク比較では見劣りするけど、モーターの特性考えれば12.5kWはエンデューロでわりと十分。
StormBeeがフルサイズへの技術的挑戦と言う意味合いを持っていたと思うのですが、そんなところにUltraBeeはLightBeeと同じく、またもや隙間市場狙ってきました。
とてもよくできてると思うんですよ。ただデメリットは価格が高い。高いと言ったって海外では$7,000くらいで、4st250モトクロッサーより安く2st125モトクロッサーぐらいの価格。
そもそもの円安と、国内2輪メーカーが国内向けの販売に限って海外からダンピングと訴えられてもおかしく無いレベルで価格据え置きすぎてる所為で、海外の「普通」の値段が何もかも高く見えてしまうんで、それはどうしようもない感じ。
サイズ感
シート高910mmと割と高いシートなんですが、車体が細いのと重量が軽い(85kg)事もあって不安感は少ないと思います。タイヤが19inch/19inchと小さい事もあって、ミニモトを一回り大きくしたような感覚。
しかしウチはエンデューロで使うと決めていたので、早々にF21inch/R18inchに換装しました(KKEからUltraBee用のホイールが販売されています。)。
元の19incn/19inchと乗り比べても個人的にはこっちの方が好み。やはりフロントタイヤは大きい方が安定感があります。ただ、シート高がさらに上がるので、乗った時の「お手軽感」はちょっとスポイルされてしまいます。それでもフルサイズのエンデューロレーサーよりはコンパクトな感じです。
乗った感じ
「軽い」「コンパクト」「加速すごい」
そんな感じ。バイク乗ってて楽しい要素しかない。まぁロングストレートになるとピーク出力の頭打ちで他の4stレーサーに負けちゃうけど、それなりの速度は出てくれます。
LightBeeの時はMTBとバイクの合の子みたいな乗り味でしたが、今度はちゃんとオートバイになってました。
ただサスはそれなり。カヤバやWPのような「魔法のじゅうたん」感はない。それでも車体が軽いので、まぁなんとかいなせる感じ。
スプリングレートについては、ターゲットユーザーやターゲットユースを「楽しくファンライド」を目指しているっぽい節があって結構低め。スピードレースでは底付きしまくるのでリアだけスプリング交換してレート上げるといい感じに(同じくKKEからハイレートスプリング出てます)。
モーター特性について
最高出力が12.5kW、馬力換算で16.8PSくらい。スペック上はトレールのセロー250にも及ばないくらい。でもクラッチやトランスミッションが無いので、パワーロスが少ない分、後軸出力としては同じくらいかもしれません。
でもセローよりは明らかに「速い」。というのも、モーター特有の「低速ほどトルクが高い」という特性。低速からの立ち上がりは明らかに速い。低い回転数からピークに近い出力が得られます。
この低速トルクが、ロードバイクとしてはゼロヨンのダッシュやヘアピンみたいな低速コーナーからの立ち上がりくらいしか役に立たないと思うんですが、低速トルクを多用するオフロードだと大活躍。
エンデューロだとその傾向は顕著で、ヒルクライムがすごくやりやすい。低回転からトルクが出るので助走が短い距離で済むうえ、トルク特性から途中でアクセル開けたしても捲れにくいもんだから、ヒルクライム途中で速度が自由自在なのがとても扱いやすい。
バッテリーの持ち
WEX50なら余裕で持つ。WEX90がラスト1〜2周届かないくらい。こればっかりは仕方ないない感じ。ハード系だとCGCゲロゲロクラスの3時間レース(実質2時間半)でも走り切れるみたいです。
電池交換については、
- キー使ってシートを外す
- シート下にあるバッテリーカバーの、二つのバックルを外してカバーを開く
- メインコネクタ(固い!)と制御用コネクタを抜く
- ようやく20kgのバッテリーが取り出し可能に
ってな感じで、たぶん1分以上かかる感じ。結構大変。
舗装路で乗ってみた
軽2輪でナンバー取れるので、ナンバーとってちょっと走ってみました。
残り20%を切るとエコモードに入り出力制限されちゃうので、100%>20%までとしてだいたい航続距離70kmくらいでした。ツーリングやちょっと自走で林道まで・・・ってのは無理っぽい。林道入り口までトランポ移動すれば、半日+αいけるんかな?
走行モードについて、前のLightBeeではS:スポーツモード/E:エコモードの二つしかなく、エコモードはバッテリー残量が10%切った時のエマージェンシー用でほぼSモード一択。しかし街乗りで使ってみるとSモードだとちょっとギクシャクして扱いにくい面もありました。
UltraBeeではS/Eに加えD:デイリーモードというのが追加されています。街乗り…というか航続距離調べるのに公道走行でちょっと使ってみたのですが、これがとてもよくできてました。端的にいうと「ツーリング楽しい(ケツ痛は除く)」と思えるような出来栄え。まぁツーリングできるほどの航続距離無いんですけどね。
まとめ
とにかく「楽しく」オフロード遊びにできるバイク。日々のメンテもオイル交換もエアクリ清掃も要らない。
航続距離が短いので実質クローズドコースでしか楽しめないけれども、マシン特性的には林道行ったらすごく楽しそうなバイク。あとオフロード初心者にもとても良いと思います。半クラでクラッチ焼くこともないし。
でもまぁ、何はともあれ「輸入品」ということで値段がね。これからオフロード始めたい!という人がいたなら、ミニモト除けばKLX230がお勧めってことになっちゃう。
そのウルトラビー知らん!! ググったらSeason3登場らしく、日本はSeason2で打ち切りだったので知らんかった模様……。
なんと、じゅんちゃんにも知らないトランスフォーマーがあったんやw