KTM/Husqのリンクの構造

リンク部の構造の断面図図解。左が従来というか国産車。右がHusqというかKTMの場合。

シャフトをそのまま露出させるんでは無くて、いちいち外径の違うカラーで両端を覆ってます。

最初はシャフトを細くして軽量化?って思ったんですが、シール性も向上するっぽいです。

だいたい経験上ですが左の構造の国産車だと、雨の日にどろんこになりながら数時間走ったら、すぐにリンクOHしてました。で、分解したらほぼ100%水が入ってる。

んで先日、Husqで雨レース二日連続(+ヤチに小一時間漬かってた)+2週間後にまた雨レースってのが続いて、作業の暇がなくてリンクOH出来ずに居たんですが、さきほど開けてみたら水の混入皆無。すげー。

ちなみに、ホイールのカラーの構造も凝ってます。

左が従来型、右がKTM/Husq

まぁ大凡の目的は、ベアリング径そのままに荷重係数維持しつつ、アクスルシャフト小径化による軽量化だと思います。

一方で、削り出しのカラーなんで、カラーの外側に「鍔」を付けることにより、シールを外から保護してたりします。(アフターパーツでそういうカラー見たことあります。)


やはり「エンデューロ」というジャンルにおいては、欧州メーカーは国内より大分先を行ってる感じがします。

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例の輸出規制の件

ちょっとでも輸出手続き聞きかじった知識からすると、ネットメディアは間違いだらけだし、大手新聞社も変な報道してるし、なんだこれ?って思ってたら丁度良い解説記事があった。

誤解だらけの「韓国に対する輸出規制発動」(日経ビジネス)

そんなわけで、半導体関連3品目の規制は、実効性が無く制裁でも何でもなくて、ちょっとした嫌がらせ(意思表示)で日韓共に実害無しなんだと思う。

追伸:こっちも安全保障関連でした。意外と早く情報でてきました。

一方で、ホワイト国除外も、これだけだと手続き増えるだけでどうって事ないけど、これはまた日韓とは別の意味を持つと思う。

こっちの規制対象は3品目どころか「大量破壊兵器に関連するもの」だし。

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シリコーングリース3種

揃えた(ぉ。

上から、信越化学工業/住鉱潤滑剤/呉工業。

信越のがウチが求めてた「シリコーンのグリース」っぽい。

紙の上で指で擦りつけた感じでは、信越>住鉱>呉の順で信越のが一番滑りが良かった。他の物質同士の摩擦組み合わせは知らん。

こうして紙の上に出してみると、呉のは凄い勢いでシリコーンの汁が染み込んでいく。

実は増ちょう剤無しに、PTFE(テフロン®)の粉末を液状のシリコーンオイルで練っただけなんじゃないかという疑惑。

因みに、

  • ×シリコン→○シリコーン
  • △グリス→○グリース

だから。

グリス/グリースは間違えようが無いけど、シリコン(Si単体)とシリコーン(シロキサン結合を持つ化合物)は別の物質。

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シリコーングリース

グリース道は奥が深い…。

手持ちの各種グリースの中で、尤も使用頻度の少ないのがシリコーングリース。

クレのスプレータイプ(2缶目)持ってるけど、数回使っただけでノズルが詰まってノズル使い物にならず。

ノズル無しでスプレー缶の先を押しつけて使うのもいいかげん面倒になってきたんで、チューブタイプを購入したのが写真上の住鉱製。

で、パッケージの成分見て驚いた。増ちょう剤にリチウム石けん基使ってやんの。

と、言うのも、普通のグリースって「潤滑油+増ちょう剤(≒ねばねば剤)」なんだけど、シリコーンの場合は「ねばっこいシリコーンのみ」だと思ってた。

シリコーンというのは分子量の大小で、さらさらのオイル状からコーキング材にあるようなドロッとしたペースト状まで、その粘度を自由に変えられるんですわ。

因みに「ドロッとしたペースト状」に架橋という処理で分子同士を動きにくくして形を固定したのが、みんな大好き?シリコーンゴム。

そんなわけで、シリコーンのグリースに増ちょう剤は不要と思ってたんだけれども、こう言う組み合わせもあるんだー…感。いや、普通のシリコーングリースはこっちのほうが多いらしい。

ただ、シリコーングリースに期待される性能としては…、

  • ゴム・プラスチックを侵さない
  • 耐熱性が高い(260˚C以上)

…なんだけど、リチウム石けん基の耐熱性って130˚Cくらいで足りてないやん、と。

天下の住鉱様だから、実はリチウムコンプレックス(耐熱200˚C以上)だったりするんですかね?知らんけど。

因みにこの住鉱製のシリコーングリース、鉄系金属の極圧潤滑剤のトリクレジルホスフェート(リン酸トリエステルの一種)が添加されてるんで、シリコーンの潤滑の苦手な金属潤滑もそこそこいけそう。

ただ、有機リンの一種なんで「危険:生殖能または胎児への悪影響の恐れ」って怖い一文が。

シリコーンの期待される性能のもう一つに「生体に無害=食品関係に利用可能」ってのがあるけど、このグリース、食品関係に使ったら絶対アカン奴や。

プラ部品の緩〜い負荷の潤滑とか、防水箇所の用途で考えてたけど、これガチでブレーキグリース専用品やん…。

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