薄利多売が成り立たなくなってきた

ホンダが二輪販売網を再構築、251cc以上はドリーム店のみでの取扱い
https://car.motor-fan.jp/article/10003155

2020年1月からの新車販売チャネル変更のお知らせ(カワサキモータース)
https://www.kawasaki-motors.com/mc/kinfo/2020_kinfo-01.html

「値引きなし」パナソニック新戦略
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20220813-OYT1T50029/

消費者の反応は概ね批判的だけど、まぁ仕方ないでしょ。だって市場そのものが縮小してるんだもの。少子高齢化という根深い原因があるので、ちょっとやそっとで回復する見込みもない。

メーカーというのは製品開発に莫大な初期投資をして、それを販売台数(企画台数)で分割して回収するから、売れた数が予定の企画台数を上回らない限り赤字確定なんすよ。「売り続けてたらいつか黒字に…」なんてのは甘い幻想。売り続けること自体にもコストが掛かるので、ゆっくり売ってると下手すりゃ「売り続けるコスト>その期間内に売れた利益」になって売ってること自体が赤字なんてことも少なくない。

見込みの売れる数が減っても初期投資は変わらないどころかむしろ値上がりしてる。その上で売れる見込み数が減ってるなら、1台あたりの価格を爆上げすべきだけど、今の日本市場で価格を上げることは消費者感情的にとても難しい。じゃぁ価格を上げずに1台あたりの利益を上げるしかない。

原価低減は散々やり尽くした。販売管理費も、保証期間や修理対応期間(部品保管期間)を短縮したり、サービスセンターの整理統合もやった。

そうすると、販売にかかるコストの低減・効率化に着手するのも当然の話。今の時代、メーカーはあの手この手で実売価格コントロールするのは常識。

バイク業界は知らんけど、電機業界は販売店の力が強いんで、実売価格が値下がりしたら大手販売店からは値下がり分のキックバックを求められたりもするんで、メーカーにとって実売価格の値下がりは死活問題。

というわけで、メーカーとしては冒頭みたいな対応になるよね、って話。

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薄利多売が成り立たなくなってきた への1件のコメント

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