以前にも書いたこの件。
いまから15年も前なんですね。
今ではいい加減、間違っていたと解釈されている「プリロードを掛けると」「バネが縮み」「バネが堅くなる」という、古のバイク界隈の迷信。
当時はまだ常識としての側面が強かった思うのですが、最近ではようやく正しい?と思われる表記が多くなってきましたように思います。「サグ出し」なんかも、かなり常識として知られるようになってきましたし。
プリロードとバネの動きについて
間違った理解に基づくプリロードがこちら。

動きとしては合ってるんですが、サスが抜けどめで止まってる状態で考えるのがそもそもの間違い。そんなのは、分解時かリフトアップしてるときぐらい。
(車種によっては、サイドスタンド掛けるだけでリアサスが伸びきるものもありますが、人が乗車&静止状態で伸びきるものは普通はない。)
実際には、車体重量でもっとスプリングは縮んでるし、人が乗ればさらに縮むわけで、サスが伸びきってる状態というのは「普通」の状態じゃないんです。
それを考慮したのがこちら。

プリロード増やそうが、バネにかかってる荷重は変わらないので、スプリング長は変わることなく、サスが伸びるだけです。
今時のプリロード界隈
ただ、未だに間違った知識が再生産されているようで。とりあえず「プリロード」でググってみた結果上位から。
タンデムスタイル
https://www.tandem-style.com/beginner/how-to-adjust-rear-shock-preload/
体重に合わせてプリロード調整するところまでは合ってるのに、あとのプリロードの効果の説明が間違ったまま。
バイク王
https://www.8190.jp/bikelifelab/useful/beginners/191016/
最初から最後まで間違ったままの、古い知識の典型。
クリッカー
https://clicccar.com/2021/01/07/1048173/
ある程度合ってるけど、大分間違ったまま。っていうかごく最近の記事やん…。四輪系サイトだから二輪はおまけか?
培倶人
http://www.bikejin.jp/yogo/mechanism/7232/
さすがにわりとまともな記事。「サスの動き始めが〜」ってあたりの書き方がちょっと気になるけど。(サスは常に動いてます)