その後、更に掘り下げて調べてみたところ、割と歴史が浅くて、1995年にLEA WAY社/台湾が作ったのが最初らしい。
ギアレンチの構造は特許が押さえられていて、たいていのものはLEA WAY社かKABO社/台湾のOEMで、今や台湾の代表的な製品だとか。
因みに、GEAREWRENCHの商標はLEA WAY社が押さえているため、LEA WAY社のOEM使ってるメーカーは「ギアレンチ」、それ以外のメーカーは「ラチェットめがねレンチ」の名称になるとか。
そして、LEA WAY社も今ではAPEX Tool Group/米の一部になっていて、今はGEAREWRENCHのブランド名を名乗るのみのようで。
よって、LEA WAY社のOEMを「GEAREWRENCH社のOEM」と呼ばれる事もあるようです。
OEM状況
ネットを漁っていると興味深いブログ(https://minkara.carview.co.jp/userid/1823345/blog/30144076/)があって、それによると、
- KABO OEM
- マックツール
- KTC
- ブルーポイント
- LEA WAY OEM
- SIGNET
- ライト精機
だそうで。真偽の程はちょっと分かりませんが、いくつかは他のWeb上の情報でも同様の情報が確認できるので、たぶんそうなんでしょう。
上記のブログにもあるように、KABOの方が耐久トルクが高いとか。有名所のSIGNETでも、初期の物は本締めに対応しておらず、後になって本締め対応出来る物が出てきたようで。
SIGNETとは?
この記事を書くに至った動機がコレなんですが、日本の輸入元の紹介ではこんな風に書かれています。
http://www.kiichi.co.jp/fab/signet.html
シグネット(カナダ)
でもリンク先のページ見ると、どう見ても台湾なんですよね。
Wikipedaで調べてみると「シグネット」で検索すると碌な情報がないのに「工具メーカーの一覧」見たらそっちの方が詳しかった。
元はカナダだったけれど、今は台湾に移った…と。そして元々ファブレス企業なんで、何処で作ってるかは不明。
なんだか「ギアレンチと言えばSIGNET」みたいな風潮があって、「SIGNET社はGEARWRENCH社のユニットをOEM供給受けてる云々…」なんて触れ込みもあり、GEARWRENCH社ってどこやねん?ってなって、LEA WAY社は何処行った?って思ってました。
LEA WAY社自体がOEM専業みたいだったんで、LEA WAY社のギアレンチ機構を使って黎明期に製品化したのがSIGNET…ってとこですかね。
LEA WAY(GEARWRENCH)の今…
前の記事で取り上げたスーパーツール社のも「ギアレンチ」を名乗っているので、おそらくLEA WAY OEMと思われます。
SIGNETとスーパーツールのギアレンチと共通するのは「昔は細身だったけど、モデルチェンジで今のはゴツくなった」ということ。本締め対応したあたりの変更なんですかね?
そんなわけで、今や、ギアレンチの代名詞?のSIGNETも、他の「ギアレンチ」を名乗るLEA WAY OEM製品のギアレンチ共々、細身のギアレンチを求める者にとっては「要らないもの」になってしまったようで。
因みに、今手元に新/旧LEA WAY(スーパーツール)と、おそらくKABOと思われるTONEのギアレンチがあるんですが、
- 旧LEA WAY(スーパーツール)
- ラッチの遊びが多く頼りない感じだけど、軽く回る。
- 新LEY WAY(スーパーツール)
- 一つ一つのラッチが確実な感触だけど、回転が旧品よりだいぶ固い(渋い)。
- TONE(おそらくKABO)
- 一つ一つのラッチが確実な感触の上に、旧LEA WAY品より僅かに軽く回る。
もうLEY WAY OEM選ぶ理由無い感じ。つまりは本家?の「ギアレンチ」と書いている物より、商標回避の「ラチェットめがねレンチ」と書いてある方が良い物が手に入ると。
なんだかなぁ。
余談ですが、アストロのやつって堂々と「ギアレンチ」名乗ってますが、ほんとにLEA WAYのOEM受けてるんですかねぇ…。