熱中症と水分補給

奈良の某コースでバイクで朝から遊んでたら、昼一番に一周しただけで熱中症に。(レースじゃなくて自由走行会なイベント)

「なんかしんどい」「風に当たっても涼しくない」「そういば頭痛が…」ってところでこれはやばいと、急遽車の所まで戻って装備脱いで扇風機の前で休む。その間、いっくら水を飲んでも汗は殆ど出ないのに、体はすごく熱くなったまま…。塩タブレット食べながら10~15分くらい休んだらしんどさも頭痛も治まり、汗も出るようになりました。

思い当たるのは、2L持ってきたスポーツドリンクを午前中だけで半分以上飲んでしまったんで、午後からは残りを水で半分くらいに薄めてたこと。昼飯の塩分で十分かと思ったけど,吸収が間に合って無かったんですかね?

熱中症の原因が塩分不足によるもかどうかは分からないけれど,オフロードバイク乗るようになってからちょくちょく熱中症(の前触れ)起こしてるんで,運動中の塩分補給について調べてみた。

いつものようにググってみると,どうにも意見がバラバラ。「一時間半くらいまでの運動ならただの水で十分」という意見から「飲料では足りないから塩錠剤で補給」って意見まで。それもこれも,どうやら発汗というものの個人差が非常に大きい事からのようで。

40代〜50代のバトミントンの例(2007)(リンク先の文中)というのがあって,同じ運動をしている人たちでも,汗1Lあたりの塩分量で1.6g/L〜7.5g/Lまでの個人差。さらに1hあたりの発汗量は0.3L/h〜1.1L/hまで。一般的に発汗量と塩分濃度は比例する傾向だから,1hに失う塩分量を計算すると「最小0.5g,最大8g」と約16倍の個人差があることに。

別の文献では,アメリカンフットボール選手の塩分喪失(2010)についての文献(2012)があって,そちらでは排尿も含めて1hに失う塩分は1.29g〜17.04gの範囲(リンク元の4.5hの値を1hに換算)でこちらでも約13倍の個人差。17.04gというとスポーツドリンク(1g/L)に換算すると17Lを1hで飲む必要があることに。こうなると,特別な塩錠剤が必要になる。
そんなわけで,自分が汗が多いか少ないかという個人差や,そもそもの運動強度の違いによって,必要な塩分補給量が全く異なってくるため,あんまり一般論は役に立たないんじゃないかな…というのに気づいた次第。

ちなみに日本バレーボール協会がまとめた良い資料がありました。塩分濃度0.1%〜0.2%(1g/L〜2g/L)というのは厚生省の基準らしいです。

スポーツドリンクの塩分濃度(換算)はというと,ポカリが1.24g/Lで,他はだいたい1.0g/Lギリギリです。塩タブレットの場合は1粒あたり0.1gくらい。塩飴でも1粒あたり0.1g〜0.3gくらい。殆ど気休めですね。世間では塩分が不足するケースよりも,塩分過多のケースを危惧しているようです。

そんなわけで,ただでさえ汗かきの自分が全力で数時間もハァハァしてるエンデューロだと,市販品では塩分が不足することはあっても取り過ぎることはないかも。「ポカリは濃いから3倍に薄めるといい」って話をバイク関係でも見たりしたんですが,薄めて良いことなさそうです。ポカリ公式でも薄めてくれるなって書いてるし。

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熱中症と水分補給 への2件のフィードバック

  1. のコメント:

    世間一般にポカリは薄めるモノという認識がまかりとおっているのか…
    とか考えるに、医者にアクエリアスを勧められたような記憶があるが、たぶん糖分的な話だろうなあ

  2. のコメント:

    糖質の推奨値は5%(要出典?)なのに,ポカリは6.2%もあるから濃すぎる,というのが理由みたい。5%でも6.2%でもどっちでもええやん…。

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