428チェーン

125LCもKLX125も428チェーン。バイク界隈では蛇蝎のごとく嫌われる428チェーン,調べてみればみるほど嫌らしい感じ。

<428は切れる>

80ccくらいまでならまだいい。上はセロー225やXR230ぐらいまで使われているけれど,オフロードやトライアル的な使い方(クラッチあててフロント上げたり,スイングアーム沈む=チェーン張る瞬間にアクセル開けたり,泥噛んだりとか)すると,4st125ccでも切れるっぽい(スタンダードノンシールチェーンの場合)。ブログでの破断報告けっこう見かける。摩耗がどうとか寿命以前の問題。

そもそも428は,機械仕様として同じ仕様の520の半分〜6割程度の破断強度しかない。その上520チェーンより重量1割増し。一方,420比では1割くらいしか強度が稼げない。そりゃより軽い420コンバートか,或いは520コンバートしたがるわけで。

<428の意義>

じゃぁなんで428採用のバイクがあるのかというと,Fスプロケの事情と推測される。14Tとか15Tとかのごく少ない歯数で何十kWものパワーを伝達するのって,かなりシビアな条件。一定の回転数・伝動能力が求められる条件下で,かつFスプロケの直径に制限がある場合,520化して歯数が減るより428で歯数を稼ぐ方が機械的マージンが取れる模様。

ただでさえスペースに余裕の無い二輪車設計では必然的にFスプロケのスペースも限られてしまう。設計マージンとして,チェーンが切れる(428)のが先か外れる(520)のが先なのか,チキンレースしてるみたいな設計なのかも。

<ドライブチェーンの強化策>

で,520化するしかないのか?というと428のままでも手はある。一つは強化チェーン。チェーン内側の径はそのままに,一般的に1.5mm程度のチェーンプレート厚を2.0mm程度まで厚くしたもの。ただそれでもせいぜい1割程度の強化がいいところ。

あとは,今ひとつ原理が理解できていないのだけれど,江沼チヱンの資料見る限り,シールチェーンの428ZVXがノンシール比で3〜4割程度の強化。とは言え,和泉チエンの資料みると,シールチェーンだからといって特段の強度UPは見られなかったり…よく分からない。

シールチェーン+強化チェーンも良く見られる。そんなわけで,強度的には「シールチェーン?>=強化ノンシールチェーン>一般ノンシールチェーン」てな感じ。

<シールチェーンのフリクション>

パワーの無い低排気量では特に言われる「シールチェーンはフリクションガー」って,分かる人には分かるらしいけれど,厳密に比較したことが無いからウチにはよく分からんです。定常回転での燃費的にはシールチェーンに軍配が上がるようですが,急加速時のレスポンスに至ってはノンシール有利?

各社フリクション低減を謡ったシールチェーン出してますが,428でフリクション低減シール対応してるのは国内3社で今のところRKのUリングのみ。

ざっくり言うと,シール性能おとしてフリクション低減したっぽい。レース専用の428MXUに至っては,通常ノンシールの3倍以上の寿命を謡うところを,2倍程度の寿命しか謡ってない。

ただレースユースのインプレでは,ノンシール比のフリクションは遜色ないくらい好評らしい?(提灯記事かもしれんけど) ストリートユースも可とされている428MRUだと,ノンシール比3倍程度の寿命らしいので,フリクションもそれなりかも。

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428チェーン への2件のフィードバック

  1. にしかわ のコメント:

    スパーダとCBR250RRが428…。40馬力で大丈夫なんか…。ドライブは検索によるとどちらも17Tとのこと。

  2. のコメント:

    単気筒じゃ無ければ急激なトルク変動が無いからいけてるのかも。ロードバイクで「チェーン切れた」って言うのはあんまり見ないし。
    それよりも6速/20,000rpm回したら,計算上Fスプロケが6,500rpmとか,テンショナー無しでカムチェーンみたいな速度で回ってるほうが恐ろしい…。

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