結論から言えば,お父さんには所謂「特養」に入所してもらうことになりました。入ってしまえば呆気なく,以降のウチにとっての日常は以前とほとんど同じに戻りました。入れたのは,本当に運が良かったとしか言えない偶然の結果。こういうとき都市部に住んでいて良かったと思います。
リハビリ病院への入院にあたり「自力でトイレが出来るようになれば自宅介護,無理なら施設介護」そう決めました。今決めておかないと絶対迷うだろう…と,結局後になっても迷うんですが。
リハビリ期間が残すところ2ヶ月となった頃,主治医からは「トイレはおろか,自力で移動すること自体難しいと思う」と言われます。後遺症についてある程度の知識もあったし,状態も見てきたから回復の目処が無い事は薄々は感じていました。医者からも言われるともう最後通告で「もしかしたらまだ良くなるかも知れない」なんて微塵も思えず。では施設で…とは中々切換られないもんで。結局そこから数週間,要介護5のまま介護をしながら仕事を続ける方法が無いか?を探し回るんですが,そんな虫のいい話なんてないんですよね。
施設に入れれば自分が楽なのは分かってたから,結局の所「本当にその選択しか無いのか?」「自分は逃げたんじゃ無い」という施設に入れる言い訳が欲しかったのかも知れません。最後は地域包括支援センターの相談員に肩を押してもらった感じでした。施設でもいいんですよ,という感じで。
そこからリハビリ残り一ヶ月の間に,特養や老健(老人健康保健施設)の資料取り寄せて何件も下見に行ったりしながら,特養はすぐには無理だろうから老健で待機かなぁ…なんて思ってたら複数申し込んでいたウチのあるひとつの特養の入所が決まりました。
相変わらずの失語症で,お父さんから何かを聞き出すことは難しくなってしまいました。倒れる前に「もっと色々話を聞いておけば良かった」と思う事もしばしば。言葉での返事が無くても,話しかければ笑ったり頷いたり難しそうな顔をしたり,その表情は以前のまま。とにかく話しかけるべく,特養に面会に行く日々が今のところウチの日常の一部になりました。
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