フロントサスのバネレート考察

切っ掛けはYZ250FXとTE250の比較から,なんかデータ集まってきたんでちょっと考察。キャスター角とか違うからその辺りで影響もあるだろうけど,とりあえずバネレートで比較。
重量については車重+人(60kg)+装備(10kg)としての総重量で記載。ハスクとベータは乾燥重量しかなかったからざっくり+10kgしてます。RR4T125LCとCRF250Lは片方しかスプリングが入ってないので,便宜上半分として記載してます。

YZ250FX		184kg	318mm	F4.1N/mm R48N/mm
YZ250F 173kg 318mm F4.6N/mm R54N/mm
TE250(10) 186kg* 300mm F4.2N/mm R51N/mm
TE250R(13) 189kg* 300mm F4.6N/mm

RR4T125LC 185kg* 260mm F3.5N/mm(k=7.09(7.09N/mm?)の片側のみ)
KLX/D-tracker 206kg 255mm F3.5N/mm
CRF250L/M 213kg 250mm F3.5N/mm(7.06N/mmの片側のみ)
WR250R 202kg 270mm F4.5N/mm

WR250X F4.6N/mm
WR250R ED用 F4.1N/mm
D-tracker X F5.5N/mm

RR4T125LCのフロントがちょっと柔らかすぎかな〜って思ったけれど,重量を考えれば硬めではないけれどもさほど柔らかすぎる訳でもなさげな感じ。とは言え,レースでガシガシ走るにはややバネレートが足りず,やっぱりファンバイクな感じです(良い意味で)。
一方,国産トレールに目を向けると各社の思惑が見えて興味深い。
WR250Rが相当硬め。ロードバイクとして通用する硬さ(モタードのXに至ってはさらに硬め)で,オフロードで生かすには相当なペースで走らないと…っていう硬さ。いきなりコース走っても破綻しないと言われる所以がコレかも。初めから上級者ターゲットっぽい感じ。かの鈴木健二がWR250Rをエンデューロレースで使用したときでさえ,4.5N/mmは硬すぎて4.1N/mmにしていたそうな。初心者が吊るしのまま林道にふらふら行ったら「サス硬い・車重軽くない・足付かない」の3重苦で一発でオフロードが嫌いになりそう。一方で街乗りや峠でちょっと気合い入れると結構走れちゃう…そんな感じ?
一方でKLX(250ccのほう)は3.5N/mmと,この辺りがオフロード入門モデルのスタンダードっぽい?でもペース上げていくとすぐに物足りなくなりそう。モタードモデルのD-Trackerに於いては,昔はKLXと同じバネ。で,柔らかすぎるという批判を受け,D-TrackerXになって5.5N/mmまで上げたら今度は硬すぎる(笑)ということで,4.4N/mmあたりのソフトスプリングが社外で出回っているとか。やることアバウトすぎ…。
CRF250L/MもKLX250と同じ3.5N/mm(相当)だけど,コレ重量考えたらちょっと柔らかすぎ?試乗会で調子に乗ってちょっとハードに前輪荷重で曲がろうとしたら,えらく切れ込んで少し怖い思いしたのはこのせいだったのかな?でも「初めてオフ車買いました!」みたいな人には,速度上げない前提だとこのくらい柔らめでダンピングしっかり効かせた方が良いかも。でもモタードモデルも同じというのは,ちょっと頂けない感じで,ソコ手を抜くんだ?感。
結局最適解は個人の好み・走り方・体重によってまちまちなんだろうけど,メーカーとして「どういう人向けに仕上げました」ってのが読み取れた感じ(カワサキ除く)。
8/21追記:ストローク長についても追記してみた。レーサーとトレールの差がはっきりと出た感じ。WR250Rは短いストロークをバネレート上げてレーサー並にしようとしてる気がしないでも無い。

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