エンジンオイルはみんな拘るのに,なんでグリスは拘らないかなーみたいな。同じ潤滑剤なのにね。
左は割と有名所,ねちょねちょしててその名の通り防水性能は高そうなんだけど,KLX125のリンクの樹脂ブッシュ部に使った時は1000kmと持たず干上がってしまい焼き付いてました。一方,右のヤツに変えてみたところ1000kmでも問題無しで明らかな差がありって感じで。
じゃぁ,Maxima waterproof greaseってゴミなの?と思ったんだけど,MSDSが提供されていたのでそれを元に組成を調べてみた。
てなわけで,これがその組成,和名はウチが勝手に調べたものだから間違ってるかも。右のグリーンエースのウレアグリースは,MSDSを入手しようにも,そもそもグリーンエース社の連絡先が分からない始末。MSDSって一応,化審法でメーカーとして提供が義務づけされていたような…。
基油となるのは「水素処理 重質ナフテン系蒸留」。潤滑用の基油としてナフテン系ってわりとマイナーかつ,現在では一般的なパラフィン系よりも希少で色々とメリットがあるらしい。わりと素性悪くなさそう。(余談:鉱物油のパラフィン系とかナフテン系とかについて,面白い内容がWikipediaに上がってました。)
「12-ヒドロキシステアリン酸」は身近な所では,天ぷら油の凝固剤とか。油分をさらにぬるぬるさせている?「セバシン酸」も似たような感じで「12-ヒドロキシステアリン酸」と同じくひまし油由来なんで,残留物かも知れない。「ジアルキルジチオカルバミン酸アンチモン」はぐぐると潤滑剤に関する特許がいくつかHit。なんか特許絡みでややこしいみたいでConfidentialになってるのかな?
気になるのが「水素処理 軽質ナフテン系蒸留」と「ポリブテン」。前者は溶剤として使用されるもので,所謂パーツクリーナーとかの成分に近い。混合のため?それとも残留物質か?後者は所謂エンジニアリングプラスチック,つまり樹脂。ポリプロピレンとかポリエチレンのさらに上を行く感じのプラスチック。テフロンとかと同じで,固体潤滑剤っぽい。違いました。固化も可能だけど液状態も取れるポリマーらしく(シリコーンみたい)潤滑用途で良く使われるとか,数%の添加がどのような効果なのかちょっとよくわかんないです。リチウムグリスと言いつつ,いろいろ凝ってるみたい。
つまりは「金属対金属」の潤滑にはめっぽう強いけど「樹脂対樹脂」とか「樹脂対金属」の潤滑については能力が落ちるどころか,樹脂を犯す可能性すらある臭い?
数年前に買ったMaxima waterproof greaseだけど,まだ2/3ぐらい残ってる。使いどころが更に減って残念な感じ…。
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