負圧キャブシステム

RR4T125LCになり,ZXR400からほぼ10年ぶりのキャブ車。本当はインジェクションが良かったんだけど,仕方なく。でも,キャブのメリットがないわけでも無く,その辺り色々比較。
<始動性>
もう圧倒的にインジェクションのほうが良い。半年放置しようが真冬だろうが,大体クランク2回転もすればエンジンが掛かる。セルボタンを押すのはほんの一瞬だけ。
一方キャブだと,一週間乗らないだけで,始動性の良い筈のこの時期でも2秒はセルボタン押し続けないとエンジンが掛からない。たかが2秒だけど,インジェクションの常識になれていると凄く長く感じる。一度乗り出してからの再始動はすぐ掛かるですがね。ちょっと時間空けると全然だめ。
<レスポンス>
負圧なんでそこそこ。普通に流しているときは必要十分の反応。但し,高めのギアで低回転からずぼらしてアクセル急開とかすると,びっくりするぐらい吹けない。インジェクションだと「もあ〜」って感じで何とか回転数上げようと頑張ってくれるんだけれども,それすらない。「ぼっぼっぼっぼっ」って何か音だけ頑張っているっぽいんだけど,車速が全然上がらない。レースではまず使えない感。そりゃみんな2stの強制キャブやFCR付けたがるのも分からなくも無い。
一方で,オフロード走行では,素晴らしい仕事をしてくれる。低速・低回転から,車体の姿勢をコントロールするときに「ちょっとだけ」開けたいことが多々ある。こういうときインジェクションだと,基本的に「アクセル開けたら回転数を上げる」という方向でセッティングされているので,本当に慎重に開けないと,たいていパワーが出過ぎてしまい,最悪グリップを失ってスリップしてしまう。
一方で125LCの負圧キャブだと,ラフにアクセル開けても単気筒の「ぱたぱたぱたっ」という音と共に後輪が地面を掴みながらトルク感しっかり回転数はじわじわ出てくる感がとても扱いやすい。
但し,インジェクションでも今時のMX/EDレーサーだと,ボタン一つでインジェクションのマップを変えられ,マップ次第でそれこそ負圧キャブのような「もあ〜っとトルク感」を出すことも可能だったりします。でも残念ながら,250cc以下のバイクだと,ビッグスクターにしか付いてないっぽいんですよねぇ。そんなにコストの掛かる話でもないと思うんだけど。
<その他>
オフロードに限れば,転倒は当たり前の前に起こりうることとして,キャブだとバイクが倒れたらフロート室からガソリンが漏れるというのもデメリット。外に漏れたらまだしも,エンジン内に漏れると再始動が困難に…。
負圧キャブに良いところがないわけでは無いけど,まぁ,やっぱり選べるならインジェクションが良いなぁって感じでした。

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