対価

欧米ではチップという文化がある。受けたサービスに対し,一個人としてお金を使って感謝を示すという意味がある。一方,日本ではある特定の場では「心付け」として習慣が残っている物の,一般庶民の生活にまではそのような文化は浸透しなかった。
常々,欧米平均と比較して日本では,管理職を除いた現業者に対する賃金がどうしてこんなにも低いのか?とか,所謂ブラック企業とか「どうして日本の経営者は,こんなにも賃金を払おうとしないのだろう?(逆説的に「どうして欧米の経営者は,現業者に対しても賃金を払うのだろう?」)」と思ってたんだけれども,つまりは日本人は経営者も労働者もみんな,文化的に「対価を払って感謝を示す」という意識が薄いんじゃ無いかなぁ…とか思ったり。「祝儀」や「香典」っていう文化はあるけれども,これはまた違うと思うしなぁ…。
話は飛んで,フルCGで,CGCGしたキャラでは無く,従来のアニメ絵のキャラクターを今までの手書きアニメと遜色ないレベルで動かせるようになって,そういうアニメが増えているそうな。
手書きアニメって労働集約型産業なので本来は人件費がすんごいかかる。アメさんは「そんな非効率な事やってられっか!」と,早々に見切りを付けてキャラをCGで実現しやすい様にデフォルメして,CGアニメの道を採った。日本では掃いて捨てるほどいるアニメーターの賃金をとにかく低く抑える事により手書きアニメを継続した。今のTVでアニメの本数が多いのは,TV局自体が財政難で「アニメ」というのは,制作に掛かる単価が比較的安いという事情らしい。
「日本のアニメーターの生活をまもれー!」って話もあるけど,このままフルCGによるアニメが軌道に乗れば,末端アニメーターの大半が消し飛ぶんじゃないかなぁ…。
で,賃金の話でつながりで,最初の話を思い出したりとか。

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