スパコン追記2

ウチ自身、見方が変わったのは牧野淳一郎氏の文章とWikipediaで確認出来る限りの実際のプロジェクトの中身やテーマを見て、そしてあれから1年半のうちに個人的に色々感じたことなどで。
1000億が高いか安いかについて判断するのは本当に難しい。「x86で作ったクラスタなんてもっと安くできるじゃない」という意見もあるけど、そもそもスパコンというハコモノだけを見て比較する事自体、筋違いというもの。ぶっちゃけ、スーパーコンピュータープロジェクトはスパコンを作るのだけが目的ではないと思う。「こんなスパコンが出来ました」っていうのはあくまで通過点。何よりも重要だと思うのが、作って終わりではなく、日本のコンピューター技術の発展という長いスパンの中で、スパコンに関わる人々のコンピューターサイエンスやコンピューターエンジニアリングの発展の為の次の世代への人材育成こそが最も重要だと思う。これは買い物のコンピューターのクラスタではなし得ない。
だから、1000億の価値は、短期的には世界で何番目になったとか、こんなシミュレーションが出来ましたと言うしかないけれど、本当の意義は次の世代への投資であって、真価はこれから10年、20年先の日本のコンピューター技術がどう発展していくかで問われるものだと思う。

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