線香の香り

うちの近隣1km以内にあったコンビニのうち2店が潰れて、2店とも葬儀屋になりました。まぁ時代なんでしょうね。2店目も葬儀屋だったのは流石に驚きました。って言うか、今やコンビニレベルであっちもこっちも葬儀屋。

実家に来てくれてるお坊さんの話で、そのお坊さんの師匠の話曰く「線香の質だけは絶対にケチるな」という話がありました。なぜ?と言う話は無くて、そう言う教えなので良い線香を自身で調合して勧めてる(確かに、市販の線香と違って明らかに香りが良い)と言うだけの話だったんで、特に思うところも無く「ふぅん」とだけ聞いてました。

そのコンビニ居抜きの葬儀屋のうちの一つで、親戚の葬式がありました。色々あって、参列者は1親等の家族とその上司、そして3親等はなれたウチだけ。コンパクトさが売りの今時の葬儀屋ですが、やることはちゃんとやってて特に不足を感じなかったんですが、ひとつだけ気になったのが線香と焼香の香り。

香り控えめ?なのか、あまり匂いがしないし良い香りでも無い。特に焼香。そこだけがちょっと残念でした。

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ソーラーパネルの接続に使うヒューズ

ちょっとパネルの配線の取り回しに気に入らない箇所があったので、一度パネル下ろして取り回し変更。その時に外しました。

最初はよく考えずに入れてましたが、よくよく考えたら「すっげぇ無駄なんじゃね?」と思った次第。

バッテリー積んで充電目的の人にとっては「買ってはいけない」製品っぽい。

ソーラーパネルの出力じゃぁ短絡してもヒューズは切れない

例えば今回使用したRenogyのRSP-200Dだと、定格での最大出力時10~11A弱くらい流れます。と言う事でヒューズの定格も、少なくとも11A以上必要なわけです。

一方で、仕様に公称短絡電流 ( Isc )が11.05Aとあります。仮にパネルが1,000W/m2の照射をもれなく受けられたとしても、ショートしても11.05Aしか流れないことを意味します。

ヒューズって短絡時に通常よりも大きな電流が流れることを期待して切れるんですが、ソーラーパネルの場合は通常11A弱に対して短絡時11.05Aと殆ど差が無く、ヒューズを切るだけの電流を流す能力が無いのでヒューズが切れません。さらに、ソーラーパネルの出力が落ちていると、ショートしたときの電流は更に下がります。

一応ソーラーパネル用として出ている他社のヒューズの仕様を見ると、切断時の保証値が定格の1.35倍。つまり10A定格のヒューズを使っても13.5A以上流れないとヒューズが切れません。

つまり「うっかり短絡したときの保護」には何の役にも立ちません。

ソーラーパネル用のヒューズの用途

じゃぁ何のためにあるかというと…、

基本的に売電システム等、冬季にソーラーパネルが定格電圧を超えるときに有用な保護となり、ソーラー蓄電システムではあまり必要はないと思います!

チャージコントローラーの入力電圧ギリギリでお使いの方は、便利に使えるのかも知れませんが、コントローラーには過入力保護機能がありますので、あまり必要のないヒューズとなります!

https://www.chikuden-sys.com/specification.asp?id=12990

と言う事で受電側の容量がギリギリで「天候によってうっかり出力が増えたときに受電設備を保護する」対策であり、車載のような小規模な蓄電システムでは、チャージコントローラの容量に余裕見てれば不要みたいです。

短絡したらどうなるの?

  • パネルが異常発熱する!
    • しない。だいたいパネルから出てきたエネルギーがパネルにもどるだけで、そのエネルギー源は太陽光。太陽光で熱せられる以上の発熱は無い。
  • 太陽電池が壊れる!
    • 壊れません。
  • ケーブルが過電流で焼ける!
    • 焼けません。仕様にある公称短絡電流 ( Isc )が流れるだけ。通常、定格動作に耐えうるケーブルを選択していれば焼けない。
  • 短絡箇所が発熱する
    • これはその可能性はあります。でもそうなっても、定格と同等以下の電流しか流れないので、そもそもヒューズが切れないのでヒューズで防げません。

そんな訳で、うっかり無駄なものを買ってしまいましたよ…と。

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辛いは旨い

以前に、昔の日本で胡椒はメジャーな調味料だったのに、その後、七味唐辛子に駆逐されてしまったという話を書きました。

改めて、何故胡椒が七味唐辛子に駆逐されてしまったのか…と言う理由を調べてみたんですが、 なんとなく事情は分かったんですが明確な理由は見つからず。とにかく、唐辛子が普及するスピードが世界規模で凄すぎたようで。

唐辛子の歴史

唐辛子というと四川料理やキムチ、そしてカレーなど世界中のあらゆる料理で「辛み」として利用されています。しかしその歴史は意外と浅い。

明星中華三昧のCMで「中国四千年の歴史」なんて言うけれど、四川料理が今のように唐辛子で辛くなったのは19世紀になってから。同じく韓国でも、キムチを含めた韓国料理で唐辛子が登場するのは19世紀頃になってから。つまり、調味料としてはわりと新参者だったりします。

唐辛子は南アメリカ大陸(ヨーロッパが見つける前)では古くから利用されていましたが、それ以外の国々で「発見」とされるのは、15世紀末にコロンブスが西インド諸島からスペインに持ち帰ったのが始まり。胡椒が紀元前500年頃から調味料として利用されていたのと比べると約2,000年も遅れてます。

その後すぐには調味料としては広まらなかったようです。16世紀になって諸説有るようですが、ブラジルに有った物が再発見されたとか、そのうちヨーロッパ内で徐々に調味料として利用されはじめ、南欧を中心に料理に使われるようになりました。

そして同じ16世紀のうちに一気に、ヨーロッパからインド・中国・日本に伝わります。みんなどんだけ唐辛子好きなんだよ…。

中国では当初は観賞用の植物として見做されていたようで、調味料として利用されるようになるのは更に先の時代になります。唐辛子が利用される前は辛い料理が無かったというわけではなく、既に胡椒や花椒(ホワジャオ)が辛みとして利用されていました。ちなみに中国で唐辛子のことを当時は蕃椒と呼んでいたそうです。(今は辣椒)

日本には複数ルートで伝来していて、ヨーロッパの宣教師からの献上品であったり、中国の観賞用のものが入ってきたり。その後、七味唐辛子としては、17世紀に江戸の両国薬研堀の「やげん堀中島」が販売をはじめたのが発祥とされています。

朝鮮半島へは16世紀の文禄・慶長の役(豊臣秀吉による朝鮮出兵)で日本から目潰しとして利用されていたものが朝鮮半島に伝わったという説が有力な様ですが、沖縄では唐辛子のことをコーレーグス(高麗胡椒)と呼ぶように、逆に朝鮮半島から日本へ伝わったルートもある様です。最初は「日本から伝わった毒のある植物」という扱いだったようで。

とにかく、16世紀当時ではまだ調味料としての利用は少なかったのにもかかわらず、唐辛子はあっという間に世界中に伝わりました。

そこまで広まったのは、胡椒と違って栽培のしやすさという面もあるかと思います。胡椒は基本的に挿し木で植え、種子からの発芽・栽培は困難です。また栽培にもかなり高い気温が必要。挿し木で植えても収穫まで3年は掛かると言われています。

一方で唐辛子はわりと簡単に種子から発芽し、寒い地域でも春〜夏までの1年草として収穫ができます。ある程度の大きさに育つと日本の冬くらいは越冬できるくらいの耐寒性も有る。なので、輸入でしか手に入らない胡椒の代わりに、簡単に自給できるトウガラシに置き換わっていったであろうというのが想像できます。

うどんに胡椒、蕎麦に七味

でもやっぱり、うどんに七味より胡椒が合うと思うんです。他のエビデンスが見つからずちょっと眉唾ですが、関東で七味唐辛子が主流になり胡椒が潰えてからも、上方では胡椒文化が根強く続いたという説もあります。

なるほど、と思ったのが、確かに関東の蕎麦文化&濃口醤油&鰹出汁の濃いつゆに、胡椒は合わないかも。上方のうどん文化&薄口醤油&昆布出汁だから胡椒が合う。

乾燥した唐辛子には殆ど香りはありませんが、それを他のスパイスと組み合わせて蕎麦に合うように配合した七味唐辛子は、日本ならではの発明だと思います。

実は七味唐辛子も東と西で味が違って、東は辛み優位、西は香り優位な配合が多いとか。以前に関東で有名な七味を買って帰って使ってみたら、思ってた以上に辛くて面食らったことがあります。

しかしまぁ、最初に唐辛子を食べた(食べようと思った)人は、よくもまぁこれを美味しいと思ったもんです。「辛み」とは味覚ではなく痛覚による「痛み」だそうです。そんな「痛み」を有り難がって食べる人類って、真性のマゾなんですかね?

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車載ソーラーパネルの発電量の推定

普通、ソーラーパネルの発電量の計算は1日とか1年を通した「積算値」で計算するようです。平均値に関する文献は一杯有るんですが、ピーク時についての詳しい文献はなかなか見つかりません。ただなんとなく「ピーク時で何処まで行くのか?」が知りたくなって調べてみた次第。

ソーラーパネルの定格値は、太陽光の強さが「1,000W/m2時の発電量」と言うことになってます。これは、地表まで届く太陽光のエネルギー量のピーク?が、北半球の主要な都市があるような緯度では「だいたい1,000W/m2」という事だかららしい。だいたい?

とは言え、実際には季節の影響やら朝晩の時刻の影響やら色々。実のところどのくらい変動するのか?

すると「太陽定数」なるものが最初に出てきて、太陽光線のエネルギー量は1,366W/m2だそうな。但しそれは真空中の値。では大気圏を通過した結果、どのくらい減衰して地表に届くのか…という詳しい式が中々見つからない。

そして、ようやく見つかったのが大気圏の厚みを示すAM(エアマス)という単位。しかしAM値から減衰がどのくらいになるのか…という関係式が日本語の検索ではこれまた見つからない。英文検索に切替えて、英語版のWikipediaのAirmassでようやく式を見つける。そこからグラフをプロットしたのが下図。

AM≈1/sin(θ) [近似式]
I=1.1×1,353×0.7^(AM^0.678)
θ:仰角, I:地表付近に届くエネルギー量

横軸が太陽の仰角(高さ)、縦の破線で左から冬至(31.9˚)、春分秋分(55.3˚)、夏至(78.7˚)の南中時の仰角を示しています。

こうやってみると、大気圏を抜けて地表付近まで届く太陽光のエネルギーは季節による増減幅は意外に少なく、冬至でも859W/m2、春分秋分〜夏至にかけて常に定格の1,000W/m2前後くらいですかね。「だいたい1,000W/m2」というのも、まぁうなずけます。

しかしこれは、光線に対して直角な面で受けた場合の話。冬場は太陽の仰角が下がるので、自動車のルーフのような水平な面に対しては、光線はかなり斜めに入射するので有効な受光量が減ります。その影響を計算したのが次のプロット。

I2=I×sin(θ)
I2:受光面に有効なエネルギー

冬至には454W/m2まで、ダイナミックに落ち込んでいます。春分秋分でも814W/m2くらい。水平面と言う事でこれが地表が受け取るエネルギーに近く、冬寒いのもうなずけます。

実際の所200W定格のパネルにて、1月末頃の南中時(仰角約40˚)・晴天にて、充電器出力で120Wくらいってところでした。グラフ上からもまぁまぁ合ってるようです。

因みに、発電施設では一般的に30°の傾斜を付けてパネルを設置するそうです。その場合のプロットがこちら。

夏至の入射量がちょっとだけ下がりますが、冬至と春分秋分の入射量が大幅に増えます。こうやって発電施設では、固定したパネルのままで通年を通して太陽の動きに対して最適な角度を確保している訳で。

結論として、車載のような水平設置だと、ちゃんと30˚の傾斜が付いた発電所や屋根設置のパネルと比較して、春秋冬の発電量がかなり落ちるようです。

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