先日買ったLiFePO4なモバイルバッテリー、シガーソケットから充電できる筈なんですが…できねぇよ。
表示のゲージで半分くらいまでは充電されるんだけれども、そっから先充電止まる。なんでやねん…って思って充電入力の特性調べてみたのがこちら。
ちなみにモバイルバッテリー付属のACアダプタの電圧は14.7Vに対し、世間の車は14.4V位有るらしいけど、ウチのクルマのシガー出力は14.2V。足りんがな…。
傾きを持ってるのは電流制限してないのでは無くて、太陽電池用のMPPTが機能しているせいかと。(太陽電池繋げる機能もある)
昇圧回路作成
そんなら14.7Vへの昇圧回路組んでやればいいんじゃないかと。自分で回路組んで…も面倒なので、中華なDDC基板をゲット。
XL6009というやつ。さくっと繋いでサクッと完成…のはずが、あっさり壊れる。orz
中華DDC基板(XL6009)のダメさ加減
壊れた基板、ダイオードが死んでました。たぶん1SS34。真面目にデータシート見なおしてみる。
XL6009の「基板」は出力電流4Aを謳ってます。でもXL6009のデーターシート見たら”Switch Current Limit”が4A。オイコラ、DDCとしての出力4A出るわけねーじゃん。嘘っぱちやん。しかもこのダイオード、max3Aじゃねーか。
だいたい、中華のアナログ設計はろくなもんじゃない…。
(※詳しい説明は省くけど、昇圧DDCのダイオードとICには、出力電流よりも大きな電流が流れます。)
データシート見ると、真面目に設計して5Aのダイオード使っても、出力電流は2.0~2.5Aくらいが良いとこみたい。
対策
壊れ方見ると、どうもふつうに熱で死んでるっぽいんで、また同じ基板を買ってきて(懲りない)、壊れる前の熱状態を調べてみました。
出力14.7V-1.5Aの状態。
左上がダイオード。おっと既に125.4˚Cで瀕死の状態。ICも108.5˚Cってだいぶヤバい。コイルもまだ余裕あるけどあまり宜しくない温度。
ダイオードを交換すべく、日本橋回ってみると意外と「チップタイプの4A以上のショットキーダイオード」ってのが売ってない。3A以下ばっかり。仕方ないので3AのMBRA340を二個使いの禁断の手段に…。
とりあえずMBRA340一つに交換。温度低くなったように見えるけど、ICの温度がさっきより8.5˚Cほど低いんで周囲温度の影響かと。(別の日に計測)
だとするとやや下がったかあんまり変わらない。
おや、少しだけど下がった。
ダイオードのパッケージが小さいんで、なるべく基板に熱を逃がせるように周囲にボンド塗りたくってみたら、ようやく2桁温度に。
そして真打ち登場、ヒートシンク追加でようやく安全域に。
基板の裏からヒートシンク貼付けているだけで、基板経由してからの放熱になる分、余り効率よくないからどうかとも思ったけど、割と効果は有った模様。
最終的にこんな感じでようやく使い物になったわけですが、正直、中華の怪しい基板に手を出すよりもっとほかに「良いもの」買った方が良かった気がする…。