SWM RS125R

一部でちょっと話題になってたみたいです。「旧ハスクの血を引く125ccエンデューロバイク」ということで。
SWMというメーカー自体は,旧ハスクつながりで知っていました。旧ハスクが潰れたとき「Husqvarna」のブランドはKTMが買っていきましたが,旧ハスクの設計や技術資産は中国のShinerayに買収されていたりします。SWMは,このShinerayが展開するブランドの一つだったりします。
で,「SWM」も欧州では古くから知られたブランドらしく,当のメーカーはもう影も形も無いんですが「SWM」のブランド名だけが権利として売買されていたようです(日本の「山水」ブランドみたいな?)。そして,それもShinerayが買い取り,今までの自社のいわゆる中華廉価モデル路線から脱却を目指した,高付加価値の製品群に付けられたのブランドがSWMだったりします。なんかLenovoみたいな…。
SWM RS300RHusqvarna TE250(2009)
で,その中に旧ハスクの製品も「混じって」います。RS300R/RS500Rについては,旧ハスクの,2009モデルまでのTE250/310/450/510ほぼそのまんまみたいです。
このエンジンですが250〜510ccまで腰下が同一で,クランク/シリンダー/ピストン変えて排気量を変えているというなかなかに大胆なモデルでした。初期のモデルではシフトドラムがアルミ製ですぐかじってダメになるわ,高価なチタンバルブもすぐに曲がってダメになるわでなかなか大変だったようです。2009モデルではどちらも鉄製になっていたかと思います。
残念ながら,今のSWMのラインナップにはウチの持っている2010以降のXlightエンジン搭載のモデルは無いようです。250cc専用設計のうえ,ガチに250ccレース専用に開発したエンジンだからかえって使いにくかったのかもしれません。

ネットのあちらこちらで「旧ハスクの流れを受け継ぐ〜」って意見がまことしやかに囁かれていますが,少なくともSWM RS125Rについては色々見た限り「全くの別物」に見えます。
エンジンは,旧ハスクのTE125のエンジン(ミナレリヤマハ製)をDOHC化したものだ,って意見もあるようですが,写真で見る限りクランクケースの形状から全く違うので完全な別物。
フロントサスペンションの写真を拡大すると「Fastace」のロゴが見えます。Fastaceって?っとググってみたら,中国のサスペンションメーカーのようです。まぁ,もともと旧ハスクのTE125のフロントサスも廉価モデルということでイマイチでしたが。
フレームが同じだから乗り味が近いはず!って意見があったりしますが,写真で見るだけでもフレームの形が違うし,リアサスのリンク比率もだいぶ違うようです。
というか,旧ハスクユーザーとして所有しながら言うのもなんですが,ハスクのフレームって見た目カッコいいだけで乗り味としては褒められたもんじゃ無いです。褒めるべきはエンジンがこそが旧ハスクの良いところだと思うんですが,TE125はそもそも他社製のエンジンでしたけどね…。
フロントマスクやリアフェンダーの形状なんかは,旧ハスクそのまんまみたいですが,結局このバイクは「旧ハスクっぽい見た目だけど,新規設計された何か」という感じです。
旧ハスクの設計者が関与した可能性はありますが,旧ハスクと部品共通だから安心?みたいな事を言うのはちょっと引っかかります。
ま,それはそれとして,別の意味で気にもなっていはいます。キャブレター仕様の中華コピーエンジンは色々とありましたが,RS125RはFIでしかも排気デバイス(多分電子制御?)まで付いているようです。FIまわりはイタリアAthena社(日本で言うSP武川みたいなメーカー)が協力しているようですが,今時の中華バイクってどこまで仕上がってるのか?という点で興味が沸きます。

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