歴史は繰り返す

大阪府教育委員会事務局、教職員のPC約1万3千台を仮想デスクトップに移行
その昔,パーソナルコンピュータ(PC)の性能が飛躍的に上がりだす1990年代以前,PCなんてのはオモチャで,本当のコンピュータというのは,どでかい電算室にあるどでかい汎用コンピュータであって,目の前にあるモニタとキーボードは,回線でつながれたただの入出力端末に過ぎない,そんなのが常識でした。
その後,PCの性能が飛躍的に向上。それでもまだ汎用コンピュータには敵わないものの,多くの用途ではPCだけで性能十分となって,コンピュータといえばPCが当たり前に。
PC台頭による汎用コンピュータ不要論に危機感を覚えた?汎用コンピュータ業界からは,当時発達しつつあったネットワーク環境の発達と絡めて,NC(Netowrk Computer)構想というのを立ち上げ,「汎用コンピュータ&(PC以下の)シンクライアント」というのをPushしたものの,当時のネットワーク環境もシンクライアントの性能も必要十分ではなかったため,鳴かず飛ばず。そうこうしているうちに,PCで使っている基本設計(マイクロプロセッサ)が,汎用コンピュータの性能においついてしまって,大型コンピュータはより処理能力が必要とされる特定用途に限られて行く。
で,コスト的にはコンピュータが一人一台の時代になったわけだけれども,誰もがコンピュータに精通しているはずも無く,PCを管理しきれない人があふれかえって,そのツケはその個人だけでなく,組織や社会的にも大きな不利益となり出す。(近年の情報流出事件とか)
で,冒頭のニュースにたどり着くわけで。 これってまんまNC構想であり,パーソナルコンピュータ出現以前の時代とおんなじに見えて,とっても既視感。でも方向性としては妥当なとこかな。「PCを管理しきれずにトラブル起こす困った人」の対処は,今後常に必要でしょう。
組織や企業ではリスク管理にコストを払う必要があるから対策されるだろうけど,個人の「PCを管理しきれない人」はどういう方向に転ぶのかなぁ…ってのが今後気になるところ。

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