器用貧乏

普通はキャリアアップというと、専門職のさらなる先鋭化か、ある分野での経験を経てのマネージメント職ということになる。キャリアの棚卸しが重要と言われるけれど、自分に当てはめてみると浮かぶ言葉は「器用貧乏」。
何か展望があってそうなったわけじゃない。けれど、「製品を創る」ということにあたり、必要なことは自分に経験があろうが無かろうが、何でもやってきた。元々手当たり次第に何にでも好奇心を見いだすタチ。電気設計という職に籍を置きながら、アプリのコードも書いたし、ファームウェアのコードも書いたし、オブジェクト指向の設計もしたし、HDLのコードも書いたし、最近ではCADで機構図面も書く。というかCADは中学生の頃、家業の手伝いでやっていたわけで。そして時にはロゴデータの納品のためにイラレで製品に印刷するロゴデータを変換・加工して納品したりもした。まぁ。本来はすべてスペシャリストで分業すべきこと。電気設計を除けばその道のスペシャリストからみたら鼻で笑われるようなレベルのスキルしかない。どれも昔自分が居た会社が小さかった頃に人手が足りず結果的にやっていたこと。
他のいわゆる「大手企業」から中途採用で入ってきた人たちを見ていると、専門分野では申し分ないとして、どうしてこうまで専門分野以外については門外漢過ぎるのだろうと思うこともしばしば。企業によっては、新人研修として数年かけて幅広い職務を経験させる所もあると聞いているけれど、決して多くはなく、ほとんどが一般的な教養・礼儀の研修の後に、配属先の職務に関連した研修に入ることになるのかと思う。実際に、ひとりにあれもこれもと詰め込むのは効率が悪く、人事考課も難しい。
けれど、一人で広く浅く知ることで何か出来ないかと、ずっと考えて・・・いや、時々考えたり(ぉ。一般的には広い視野で見渡すのはマネージャーとされる。マネージャーは、ソーシャルスキルがあれば個々の課題に対しての子細なスキルは必要ないと言われていると思う。しかし、うち的には委譲した課題に対して、本当に見識が素人のままでいいのか?という疑問というか不安が常にある。勿論、すべての課題に対しスペシャリストとなりソーシャルスキルを軽視するのも違うけれど、何かそのあたりうまいバランスがないかと思案していたり。
まぁぶっちゃけ、うちが「ソーシャルスキルねぇしマネージャー嫌々」というだけだったりするわけですが。

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