ネッククーラー

「これで夏場の通勤も快適だ!」

そんなふうに思っていたこともありました。クラウドファンディングに飛びついて初代を入手したものの、最初は首筋への固定が「専用インナーシャツ」による固定で、これの出来がイマイチすぎてすぐに使わなくなりました。わざわざ専用インナーシャツも買ったのに・・・。

だいぶ後になって、ネックバンドで固定する方式になりようやく使い物になるように。

しかしまぁ、思ったようには冷えない。どこかのレビューに載ってたんですが「首に貼る冷えピタ」という表現がピッタリ。冷たくて感触はいいんですが、だからと言って体の汗が引くとかそんなことはない程度。

そもそも人体の発熱量を考えよう

一般的には人一人が安静時に75Wくらい、または丸めて100Wくらいの熱を放出していると言われています。しかしこれ、あくまで安静時。空調設計の目安とされている数字です。

体動かせば当然増える、どのくらい増えるかというと4.8km/hの歩行時(普通に出かける時に歩く速度)で280Wくらい。ざっくり3倍。

280Wの発熱を、たかだか5cm四方の面積を凍傷にならない程度にやんわり冷やしたところで、どうにか出来るわけがない。冷却能力としては、せいぜい数W〜10Wあるかどうか?程度、まさに焼け石に水。

開発者インタビューで「ずーっと冷やしていると冷たい感触が薄れるので、時々温度を上げて『冷たい』という感触を持続させるのに苦労しました」とか言ってて、最初は「何言ってんだ?とにかく冷やせよ」なんて思ってました。

実際のところ「体を冷やす」だけの能力なんて最初から無いのは開発者は分かっていたので、いかに「冷たいと感じられるか」がこの製品のキモだったのかもしれません。

「冷感(not冷却)」を得るためのグッズとしては優秀なんでしょうが、熱中症対策と言っちゃうとちょっと語弊がありそうな気がします。

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PICマイコンの人力マルチタスク

備忘録。20年以上前にPICマイコンでやってたこと。当時はC言語なんて使わずに、アセンブラニーモニックごりごり。

PICマイコンって命令フェッチは1命令/clockなんだけど、1命令を処理するのに4クロックかかるという仕様なんです。

んで、前の命令が終わる前に、次の命令で同じレジスタを操作しに行くようなプログラムが実際に書けてしまい、そうするとレジスタの中身がぶっ壊れます。上記の例だと、Axの演算結果を期待してBxを実行すると、Axはまだ処理中なので出鱈目な結果になっちゃう。

普通は前の命令の結果を持って次の命令が必要な場合は、以下のようにNOPを入れるんです。

でもそうすると、NOPの間がムダです。じゃぁどうするかと言うと、命令と命令の間に、レジスタを共有しない別の処理を突っ込みます。こんな感じで。

はい、これで処理能力が2倍になりました。ばんざーい。可読性なにそれ?って感じです。理論上は4倍まで上げられそうですが、実際のところレジスタが足りなかったり、必ずしもNOPいらない場合が多かったり。

今時コンパイラが高性能になったんで、知ってても役立つことのない知識だと思うんですが供養がてら。

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アクセル全開で高温でカーボンを焼き切る、は本当か?

昔からよく言われている「アクセル全開にして高温でカーボンを焼き切る」というのは本当にそうなのか?という疑問。

昔の、セッティングのあやしいキャブや空冷エンジンならともかく、今時の電子制御マシマシの水冷エンジンだと空燃比も燃焼やシリンダー温度も高度に制御されているので、そんな単純な話ではないと思うわけで。

アクセル全開にしてエンジンの発熱量が増えると、その分冷やす方向に制御が働く。ウォータージャケットによる冷却が追いつかなくなると、燃焼温度自体を下げるために空燃比を下げて燃料を濃くしたり、あるいは高燃焼温度によるNOx生成を抑えるためにEGRバルブを通して排気ガスの還元量を増やして燃えにくくしたりする。すると、よけいにスス溜まるんじゃね?

アイドリング付近は吸排気の流速が安定しないから燃料濃いめ、加速時もトルク引き出すために一時的ながら濃いめになるのは仕方ない。となると中回転で一定速度でエンジン回し続けるような巡航が一番良いような気がします。別に高速乗らなくても、田舎道を制限速度で延々走るようなのでも。

まぁ机上の空論なんですけど。

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バイクの価格

ぶっちゃけ、日本メーカーが日本国内向けに出しているモデルは、かなりディスカウントで出しているという話。

公道仕様車は国ごとに仕様や規制が違うので、世界で仕様が同じであるレーサーで比較してみました。今のドル円換算レートで計算するととんでもないことになるので、材料やら部品仕入れやら考慮して1年半くらい前のレート(¥115/$)で計算。

全てのモデルが米国のMSRPよりも低めに設定されていますが、その中でもKX112の価格設定の異常さが際立ちます。

そもそも、基本設計が古いとはいえモトクロスで勝負できる仕様のKX85をベースにしたKX112が、KLX125を大きくしただけのようなファンバイクのKLX230Rより安い時点で大分おかしい。

カワサキはKX112をプッシュしてキッズライダーやリターンライダーの取り込みを精力的に行ってますが、ガチすぎる…。

売れる台数は減少傾向、材料費はどんどん上がる、でも販売価格の値上げに反映することが難しい市場…。

そりゃまぁこういう話にもわな…、ということで。

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