ローダウンとアンチスクワット

「ローダウンするとサスの能力を損なう」と言われていて、なんとなく、ふーんそうなんだ、と思ってたけど、その理由について良く分かってませんでした。

で、先日、リアサスの仕組みについてとても良く解りやすい解説を見つけました。

実はよくわかっていない「スイングアームが長くなっていく理由」
https://www.webike.net/magazine/bargain/bargain-undercarriage/45292

つまりは、加速する時にアンチスクワット効果でタイヤを路面に押しつけるには、スイングアームの「垂れ角」が大事。

極端な例では、ローダウンしすぎてスイングアームが上向きにくの字に曲がったリアサスは、加速時に腰砕けになって役に立たないと言うこと。

そしてローダウンすると程度の差はあれ、その垂れ角が減ってしまうよ、と。

何がどう良くないのか、理屈がわかってすっきり。

同軸スイングアーム

で、思い出したのがBMWのG450X。当時絶賛赤字垂れ流し中のイタリアンハスクを、その時の親会社プロトンから1ユーロで買った投資会社からさらにBMWが買収して、その後BMWから出た純エンデューロバイク。

おそらく、イタリアンハスクの設計グループから何らかの支援は受けていたと思います。

こいつは、スイングアームピヴォットとドリブンが同軸という構造。チェーンメンテのメリットをなんか謳ってたような気がしますが、アンチスクワットジオメトリー全否定。

当時、なんだか凄そうだなーと思いながら、その後もずーっと「これどうなんだ?」と思ってましたが、G450Xは1代限りで後継が出ることも無く、同軸スイングアームのバイクも出ることも無く、イタリアンハスクは早々にKTMに売り飛ばされてたので、まー、そういうことかな…と。

同軸スイングアームについて、詳しく書かれた記事があったんですが、昔のビモータの例では、なんというかやっぱりダメっぽい匂いがしてます。

ただ、G450Xについては、乗ったことのある人のコメントもありますが、一応、普通に乗れるレベルには仕上がってるみたいです。

また、別のインプレ記事では、アクセルを開けるとちゃんとリアサスが延びようとしてトラクション掛かるとか。どういう理屈なのか気になるところ。

まぁ、あえて突飛な機構組み込んでくるあたり、G450Xもイタ車の系譜なんだろうなぁ…と。

プリロードの迷信はいつまで続くのだろうか?

以前にも書いたこの件。

いまから15年も前なんですね。

今ではいい加減、間違っていたと解釈されている「プリロードを掛けると」「バネが縮み」「バネが堅くなる」という、古のバイク界隈の迷信。

当時はまだ常識としての側面が強かった思うのですが、最近ではようやく正しい?と思われる表記が多くなってきましたように思います。「サグ出し」なんかも、かなり常識として知られるようになってきましたし。

プリロードとバネの動きについて

間違った理解に基づくプリロードがこちら。

動きとしては合ってるんですが、サスが抜けどめで止まってる状態で考えるのがそもそもの間違い。そんなのは、分解時かリフトアップしてるときぐらい。

(車種によっては、サイドスタンド掛けるだけでリアサスが伸びきるものもありますが、人が乗車&静止状態で伸びきるものは普通はない。)

実際には、車体重量でもっとスプリングは縮んでるし、人が乗ればさらに縮むわけで、サスが伸びきってる状態というのは「普通」の状態じゃないんです。

それを考慮したのがこちら。

プリロード増やそうが、バネにかかってる荷重は変わらないので、スプリング長は変わることなく、サスが伸びるだけです。

今時のプリロード界隈

ただ、未だに間違った知識が再生産されているようで。とりあえず「プリロード」でググってみた結果上位から。

タンデムスタイル
https://www.tandem-style.com/beginner/how-to-adjust-rear-shock-preload/

体重に合わせてプリロード調整するところまでは合ってるのに、あとのプリロードの効果の説明が間違ったまま。

バイク王
https://www.8190.jp/bikelifelab/useful/beginners/191016/

最初から最後まで間違ったままの、古い知識の典型。

クリッカー
https://clicccar.com/2021/01/07/1048173/

ある程度合ってるけど、大分間違ったまま。っていうかごく最近の記事やん…。四輪系サイトだから二輪はおまけか?

培倶人
http://www.bikejin.jp/yogo/mechanism/7232/

さすがにわりとまともな記事。「サスの動き始めが〜」ってあたりの書き方がちょっと気になるけど。(サスは常に動いてます)

TE250iちょっとだけフロントローダウン

今うちのハスクは、Fastwayのリンクでリア側を12.7mm下げています。まぁ「アシツキガー」です。これはこれで満足なんですが、そのままだと後ろ下がり/前上がりになります。

で、フロント側、フォーク突き出しで合わそうとしても12.7mmはちょっと無理なんすよね。フォークトップとハンドルバーの隙間が狭くて、ふつーにやると6mmくらいまで。

それをハンドルバーギリギリまで攻めて9mm突き出してたら、PHDS(ダンパー入りハンドルクランプ)入れてるせいで、暴れたハンドルに当たってフォークトップ破損したし…。

プリロードアジャスター使って、突き出し相当量を0~6mmまで比較して試走もしてみましたが、あんまり違いが分からなかったんで、そのままにしていました。

コーナーでの倒し込みのつらさ

実際感じてはいたんですよね。

まぁそういうバイクなんだろう・自分の技術が未熟なだけ、と勝手に納得してました。で、ある日、GASGAS(中身はほぼKTM/HusqのMY21)の試乗会で乗ってみたら、まぁなんて素直なハンドリング。

今頃になってようやく「なんか自分のハスクおかしいぞ?」と気づいたわけです。

ちょっとローダウンしたいねん

フロントのローダウンキットを探すと、国内ではZETAとTechnixから出ています。ZETAは30mmダウン、Technixは30/40/50mmダウンが出来ます。

いやいや、そんなに下げたいわけじゃ無いし…と、海外を探してみても20mmダウンとか、わりとZETAのが海外でも実績があったりとかで、10~15mmくらいのダウンキット…てぇのがなかなか無い…というか需要無いんでしょう。

無いなら作るしか?

ZETAのほうは小さい方のパーツが結構凝った作りをしてますが、Technixのほうはただの「筒」。しかも30/40/50mmダウンに合わせて、組み合わせるパーツを替えているので「どこをどう変えれば長さが変わるのか」が、とても良く分かります。

そんなわけで、Technixのキット買って、15mmになるように新たに筒パーツの図面引いて、某八尾のカスタムパーツ屋さんに加工して作って貰いました。

組み付け

テクニクスの説明書。いやいやいや、これサスの構造があらかじめ分かってる人にしか分からない。むしろ、分からない人はやるな、って事なんでしょうね。

WP Xplor 48の分解については、Youtubeにいくつか動画が上がってるのでそれを参考にすると良いです。MY18以降?のプリロードアジャスター付きのフォークキャップについては、専用のSST買うか、こう言うのを自作するしかなさげ。

分解・組立て時に、プリロードアジャスター自体にトルクを書ける必要があるんです。

最初、平たくなってるところをプライヤーで摘まんで回らないかと頑張ってみましたが、プリロードアジャスターが削れるだけでどうにも緩みませんでした。

フロント15mmダウン(+リア12.7mmダウン)のインプレ

0/3/6mmとプリロードアジャスターで変えられるんで、1段階ずつ試しながら試走。

  • +0(-15mm):フロントが「ぱたん」って寝るんだけど、乗り手の意図より速く接地感薄い。
  • +3(-12mm):しっくり
  • +6(-9mm):倒し込みの時やや踏ん張る感じ(今まで通り)。

結局、後ろ下げた量とほぼおんなじ量で落ち着きました。±3mm違っただけで割と分かるもんです。

突き出しだけで見てた時は、しっくりくるポイントから離れていたせいか、殆ど違いが分からなかったんで「いじって大幅に狂うと見当が付かないという」いかにもなパターンに陥っていたようで。

フロント下げたことにより、さらに少し足つきも良くなりました。スタンドも平地なら切らなくてもそのまま使えて、今のところ良いことづくめ?

TE250iの腰上OHしました

TE250iのピストンを、132h/4345km経過時点にて交換。

特に何かあるってわけじゃぁ無いけれど、メーカー推奨が80h周期での交換に対し、それなりに経つしなぁ…と。

カリカリに性能求めているわけでも無いんで、素人にとってはメーカー推奨(性能維持の観点)の2倍くらいはまぁ使えるって言うのが定説。

変えたからどうと言うことも無く、これでまたしばらくは安心して乗れるだろう、くらいのつもりでした。

で、本日走り初めで乗ってみたところ、明らかに分かるレベルでエンジンむっちゃ調子よくなってるし。

低回転はあんまり変わらないのだけれども、中〜高回転がヒュンヒュン回るように。

交換したピストン見ても、ウチにはよく分かりませんが、乗ってみるとうちレベルでも分かるくらいに、それなりに劣化はしていたようです。